MSVの展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/06 07:16 UTC 版)
「モビルスーツバリエーション」の記事における「MSVの展開」の解説
まずはプラモデル第1期シリーズ(1983年4月 - 6月)として、それまでに発表されていたザクバリエーションなどの機体が1/144スケールで発売された。なお、MSVシリーズプラモデルの商品は新規金型で製作された。プラモデル化第一弾は『GUNDAM CENTURY』にて設定され、『SFプラモマガジン』にてデザインされた、「MS-06R ザクII」(高機動型)である。結局のところ十分な売り上げがあったため、3か月間で従来デザインされていた機体の販売が全て完了し、第2期シリーズに移行することとなった。 第2期シリーズ(1983年7月 - 11月)ではついに「MSV」として新たにデザインされた機体が登場した。第1弾は「1/144 ガンダムフルアーマータイプ」で、さらに1/100スケールと1/60スケールの発売も開始された。この機体は、『プラモ狂四郎』に登場した人気作例である「パーフェクトガンダム」を、小田雅弘が『MSV』に加えるため、宇宙世紀に存在したMSとしてより軍用機らしいデザインにリファインすることで誕生した。また、この頃から『プラモ狂四郎』では毎回その月に発売される新作の「MSV」が登場するというマーケット手法がとられるようになった。 さらに、『GUNDAM CENTURY』の「変わった塗装をするのはシャアだけに限らない」という記述から、「ジョニー・ライデン」、「シン・マツナガ」という『MSV』シリーズ独自の人物が設定されたが、これがまた人気となり、ついにはプラモデルが発売されるにまで至った。この際、発売された月のジョニー・ライデン専用機の売り上げがアニメに登場した人物である黒い三連星の専用機を超えてしまうという前代未聞の事件が起こった。アニメに登場しない独自の設定が、元のアニメを越えてしまった瞬間である。これはガンダムシリーズの大きな広がりを意味すると共に、これ以降、独自の設定がさまざまな媒体で乱立し、収拾がつかなくなるという事態も招くこととなった。 1983年11月をもって第2期シリーズは終了。年末商戦は『銀河漂流バイファム』や『聖戦士ダンバイン』などの新作に譲った。
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