MIDS-LVTとは? わかりやすく解説

MIDS-LVT

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/15 05:01 UTC 版)

多機能情報伝達システム」の記事における「MIDS-LVT」の解説

MIDS-LVT(Low Volume Terminal)は、もっとも初期開発されMIDS端末ファミリーである。アメリカ軍においてはAN/USQ-140の制式番号付与されている。 開発1987年より開始され当初アメリカ、イギリスフランス西ドイツイタリアスペインカナダノルウェーの8ヶ国の共同開発とされていた。しかし冷戦終結後軍事予算削減に伴い1990年からアメリカフランスドイツイタリアスペインの5ヶ国に体制縮小されている。開発費50ドル分担比率は、アメリカ41%、フランスが26.5%、イタリア18%、ドイツが7.5%、スペインが7%とされた。ただし、開発から手を引いた国も、端末購入には参加している。 開発は、下記5つフェーズ分けて計画されていた。 フェーズI1987年-1990年) - プロジェクト定義 フェーズII1990年1993年) - 先行生産技術開発(pre-EMD) フェーズIII1994年2000年) - 生産技術開発EMDフェーズIV2000年-2009年) - 製造および支援 フェーズV(2010年-) - 量産 多国籍開発であったために要求事項変更重なり低率初期生産(LRIP)の開始1年遅れることになったが、2007年3月末時点で既に3,500台の端末製造されていた。 アメリカのViasat(英語版)社、DLS社(Data Link Solutions LLC英語版))とヨーロッパのEuroMIDS社の計3社がベンダーとなっている。なお、これらのベンダーのうち、DLS社はBAEシステムズ社とロックウェル・コリンズ社、またEuroMIDS社はドイツEADS社、フランスタレス社、スペインインドラ社、イタリアのセレックス社の4社による、それぞれ合弁事業である。 MIDS-LVTには、基本的に3つのシリーズ存在する。 USQ-140(v)1シリーズ MIDS-LVT(1)、およびこれを原型として派生した端末で、原則として空軍海軍向けに用いられる2つLRU基本構成として、さらに2つLRU追加することができる。 USQ-140(v)2/11シリーズ MIDS-LVT(2)、およびこれを原型として派生した端末で、原則として地上部隊軍用車両向けに用いられる4つLRUによって構成される。 USQ-140(v)3シリーズ USQ-140(v)1シリーズをもとに派生した系列で、MIDS-LVT(3)のみがこれに属している。主としてF-15近代化改修用として開発されたことから、MIDS-FDL(Fighter Data Link)とも通称されており、USQ-140(v)1シリーズをもとにして、秘匿音声通話機能TACAN機能については機体固有の端末連接させることでその機能省き、また出力抑えることにより、軽量化達成した2つLRUによって構成される。 MIDS-LVTのバリエーション一覧シリーズ型式名諸元機能インターフェースプラットフォーム例寸法 [cm](L×W×H)重量[kg]出力[ワット]リンク16IJMS音声TACAN1553X.25イーサネット(v)3 MIDS-LVT(3)USQ-140(V)3(C) 端末: 34×19×19電源: 34×6×19 端末: 16.8電源: 3.5 50 ○ ○F-15 MSIP-2F-15J/DJ J-MSIP・UCAV (v)1 MIDS-LVT(1)USQ-140(V)1(C) RT-1840 端末: 22.2電源: 6.5 200 ○ ○ プラットフォームD ・E-2D・F/A-18ユーロファイター タイフーン・ダッソー ラファール MIDS-LVT(4)USQ-140(V)1(C) RT-1841 ・サーブ 39 グリペン地上部隊 MIDS-LVT(5)USQ-140(V)5(C) RT-1841 ・艦艇早期警戒管制機 MIDS-LVT(6)USQ-140(V)1(C) RT-1842 200 ○ ・AC-130・F-16 MIDS-LVT(7)USQ-140(V)1(C) RT-1843 ・B-2 (v)2/11 MIDS-LVT(2)USQ-140(V)2(C) RT-1785 端末: 34×19×19電源: 63×33×21 端末: 17.4電源: 11.6冷却装置: 4.6マウント: 3.1プラットフォームJ ・地上部隊軍用車両 MIDS-LVT(11)USQ-140(V)11(C) RT-1868 ○ ・TACP

※この「MIDS-LVT」の解説は、「多機能情報伝達システム」の解説の一部です。
「MIDS-LVT」を含む「多機能情報伝達システム」の記事については、「多機能情報伝達システム」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「MIDS-LVT」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「MIDS-LVT」の関連用語

MIDS-LVTのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



MIDS-LVTのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの多機能情報伝達システム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS