アイシー‐りょけん【IC旅券】
読み方:あいしーりょけん
⇒電子旅券
IC旅券
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 15:27 UTC 版)
詳細は「バイオメトリック・パスポート」を参照 外務省(領事局旅券課)は2006年(平成18年)3月以降、アメリカ合衆国連邦政府の要請により、一般・公用・外交全種の旅券において、IC旅券(バイオメトリック・パスポート)を導入し、交付を開始した。旅券の表紙には、IC旅券を示す世界共通のピクトグラムが表示されており、中間の厚めのページに集積回路が埋め込まれている。 2017年(平成29年)現在は、証明写真のみが電磁的記録されているが、将来的には、生体認証(虹彩認識、指紋認識、顔認識など)を利用した出入国管理を行う計画があり、現在関係省庁において実験(e-Passport 連携実証実験)及び検討が行なわれている。 単にIC旅券と言った場合は、氏名、生年月日、性別、国籍、有効期限、旅券番号など、いわゆる文字情報が旅券内部に電子的に記録されているのみだが、バイオメトリック・パスポートとして知られているものは、証明写真画像をICチップに記録して、入国審査時に所持人の実画像と電子的に比較したり、さらには指紋データまで含まれているものあり、世界においてはeパスポート (e-Passport/e-passport) と呼ばれることもある。既に世界で50カ国を超える国家がバイオメトリック・パスポート(eパスポート)を導入している。またIC旅券やICを搭載したIDカードを導入した地域では、自動出入国システムの設置も順次進んでいる。 日本では、2007年(平成19年)11月より、成田国際空港に訪日外国人用のJ-BIS、日本国籍や在留カード用に自動化ゲートが設置された。アジアにおいても、シンガポールのチャンギ国際空港や、シンガポールとマレーシアとの国境における自動出入国システム、香港と中国深圳の出入境に設置された、香港居民のための「e-channel/e-道」などがすでに運用されている。 なお、一部にある誤解とは異なり、IC旅券に電子的に査証が書き込まれる事はない。IC旅券に記録されている情報は、改竄を防止するためからも機構的に読み出し専用である。目に見えるスタンプやシールのない査証は、査証を発行した国の入国管理当局のコンピュータネットワークに、査証情報がサーバに保存されているだけである。
※この「IC旅券」の解説は、「日本国旅券」の解説の一部です。
「IC旅券」を含む「日本国旅券」の記事については、「日本国旅券」の概要を参照ください。
- IC旅券のページへのリンク