Habitat IIエリシウム/グレースビル
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「富士通Habitat」の記事における「Habitat IIエリシウム/グレースビル」の解説
1996年にはHabitat IIエリシウムとして全面リニューアル。Windows 3.1、Windows 95やセガサターン、FM TOWNS マーティーに対応し、アバターのカスタマイズの幅が広げられるなどサービスを強化。ただしセガサターン、FM TOWNSマーティーに関しては画質が荒く、周囲にアバターが多いと回線切断が頻繁に起こるという難点もあったため利用者は増えなかった。サイコロゲームのイベントなどを主催する場合に「セガサターンの人優先で参加」などという配慮もあったがゲーム中に固まって回線が切れて落ちてしまい、結果的にはゲームに時間がかかるだけという事態も発生し、一部の人はパソコンを購入した人も見られたほどである。通信速度はニフティサーブのFENICS-ROAD2(2400bps)、またはFENICS-ROAD4(14.4kbps)のいずれかが選択できたが、2400bpsの速度では混雑時にアバターの動作や移動に時間を要してしまい、不満の声も多く聞かれた。FENICS-ROAD4は課金がROAD-2の2倍で、1分16円だったため、利用者は少なかった。同年には専用ソフトが無償化される。1997年9月にはエリシウム内に、新たに3D空間対応のHabitat/3Dもスタートしたが、画像処理が追いつかず利用者はほとんどいない状態であった。 並行したサービスとして1998年2月にHabitat IIグレースビルがスタートする。グレースビルは日本のオリジナルではなく、当時のWorldsAway(現在のVZONES)の運営元であるFUJITSU SYSTEMS BUSINESS OF AMERICA社からライセンスを購入したものである。グレースビルはインターネットISDN回線の64Kbps、アナログ回線の56kbps専用で、HabitatIIエリシウムと異なりセガサターン、FM TOWNSマーティーでのログインは不可能であった。アバターの動作速度に関しては大幅に改善される。エリシウムとは別のサービスであったため、双方の往来は不可能であり、アバターは新規から作り直しであったが、ジャングルなどのエリシウムの10倍以上の空間が確保されていた。ターフというアバターが居住できる部屋も、2箇所に借りることができた。HabitatIIエリシウムはアイテムを単に床に置くことしかできなかったが、グレースビルは椅子や家具、装飾品が多数販売され、部屋のオーナーが座標を指定して床以外にも自由に設置できた。アイテムの盗難防止で部屋に固定もできた。椅子に座れるようになったことも改善点である。ただしサービス期間としては1年6ヶ月で短命であった。キャラクター同士においては富士通Habitatを「ハビ1」、エリシウム、グレースビルを「ハビ2」と呼んで区別しており、更にエリシウムをV1(バージョン1)、グレースビルをV2(バージョン2)と呼んでいた。
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