ドゥ・ザ・ライト・シング
(Do the Right Thing から転送)
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ドゥ・ザ・ライト・シング (Do the right thing) とは、「(人として)正しいことをする、当然のことをする」という意味の言葉。特にアメリカ人が非常に好んで使うフレーズで、「理屈や損得ではなく、まっとうなことをする、まともじゃないことはしない」という意味で使われる。
イギリスの元首相ウィンストン・チャーチル (Sir Winston Churchill) (1874-1965)は
- You can always count on Americans to do the right thing, after they've tried everything else.
- アメリカ人は正しいことを行うと期待していい。ただし正しいこと以外のすべてをやり尽くした後だがね。
という名言を残した。
元々はアメリカの伝統的保守層(右翼)が功利主義などに対抗して言い始め(参照:『義務論』(汝の信条が普遍的法則となることを、その信条を通して汝が同時に意欲出来る、という信条に従ってのみ行為せよ - カント)、その後、黒人の人種差別反対運動や、ネオリベ層の弱肉強食的な政策に対抗するリベラル勢力(左翼)などでも、その政治的主張における一種のキャッチフレーズとして使われることが多くなった。『do the right thing by』は『(人)をまっとうに扱う』という意味。
なお、『right』の『正しい、正当な』という意味の語源は、人間は心臓の反対側にある手をよく使うところから、その手を使うことが正しいとされたこと。世界エイズ・結核・マラリア対策のためにU2のボノらが発起人となりアップルやアメリカン・エキスプレスなどが協賛している『(PRODUCT) RED(レッド)』(en:Product Red)というプロジェクトの『Do The (RED) Thing』というコピーもこれをもじったもの。
その他の用法
- ドゥ・ザ・ライト・シング (映画) - スパイク・リー脚本・監督・主演のアメリカ映画。
- Do the right thing - アメリカのヒップホップバンド『Redhead Kingpin & the FBI』が1989年6月8日にリリースした楽曲。
- Do the right thing - 西宮コミュニティ放送(さくらFM)のロック番組。
ドゥ・ザ・ライト・シング (映画)
ドゥ・ザ・ライト・シング | |
---|---|
Do the Right Thing | |
監督 | スパイク・リー |
脚本 | スパイク・リー |
製作 | スパイク・リー |
出演者 |
ダニー・アイエロ オジー・デイヴィス ルビー・ディー リチャード・エドソン ジャンカルロ・エスポジート スパイク・リー ビル・ナン ジョン・タトゥーロ ジョン・サヴェージ サム・ジャクソン |
音楽 | ビル・リー |
撮影 | アーネスト・ディッカーソン |
編集 | バリー・アレクサンダー・ブラウン |
製作会社 | 40エーカー・アンド・ア・ミュール・フィルムワークス |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 120分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
興行収入 | $37,295,445[1] |
『ドゥ・ザ・ライト・シング』(原題: Do the right thing)は、1989年にスパイク・リーが監督・製作・脚本・主演をして公開されたアメリカ映画である。ブルックリンを舞台に人種差別と対立を扱っている。
1999年、アメリカ国立フィルム保存委員会に「文化的・歴史的・芸術的にきわめて高い価値を持つ」ことが認められ、アメリカ国立フィルム登録簿に永久登録された[2]。
ストーリー
たくさんの黒人の貧困層や、さまざまな民族が一緒に暮らしているニューヨークのブルックリン。癖のある楽しい、時には面倒な人々に囲まれて、主人公の黒人ムーキーはイタリア系アメリカ人サルの経営するピザ屋で働いていた。しかしある日ちょっとしたことからムーキーの周辺でトラブルが起き、それが人種間の衝突といえる暴動に発展してしまう。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 (Netflix) |
---|---|---|
ムーキー | スパイク・リー | 松本忍 |
サル | ダニー・アイエロ | 土師孝也 |
ダー・メイヤー | オジー・デイヴィス | 宝亀克寿 |
マザー・シスター | ルビー・ディー | 宮寺智子 |
ヴィト(サルの息子) | リチャード・エドソン | |
バギン・アウト | ジャンカルロ・エスポジート | 後藤ヒロキ |
ラジオ・ラヒーム | ビル・ナン | |
ピノ(サルの息子) | ジョン・タトゥーロ | 佐々木義人 |
ML | ポール・ベンジャミン | |
ココナッツ・シド | フランキー・フェイソン | |
スウィート・ディック・ウィリー | ロビン・ハリス | |
ジェイド | ジョイ・リー | |
ポンテ巡査 | ミゲル・サンドバル | |
ロング巡査 | リック・アイエロ | |
クリフトン | ジョン・サヴェージ | |
ミスター・セニョール・ラブ・ダディ(ラジオDJ) | サム・ジャクソン | 石川英郎 |
ティナ | ロージー・ペレス | |
スマイリー | ロジャー・グーンヴァー・スミス | |
アーマッド | スティーヴ・ホワイト | |
チャーリー | フランク・ヴィンセント | |
シー | マーティン・ローレンス | |
パンチー | レオナルド・トーマス |
評価
レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは105件のレビューで支持率は80%、平均点は8.0/10となった[3]。Metacriticでは26件のレビューを基に加重平均値が93/100となった[4]。
余談
- 第44代アメリカ合衆国大統領バラク・オバマが妻のミシェル・オバマと初めてのデートで観に行った映画が本作である。ニューズウィーク誌は、「一生に一度は観る価値のある映画ではあるが、デートで観るような内容の映画ではない」と評している。
- ラジオ・ラヒームが両手に着けている、「LOVE」、「HATE」リングは、チャールズ・ロートン監督『狩人の夜』でロバート・ミッチャムが演じる偽伝道師が両手指に入れた刺青の引用である。
- 第62回アカデミー賞授賞式で、プレゼンターだったキム・ベイシンガーは、本作が作品賞にノミネートされなかったことを疑問視し、壇上で言及した[5]。
参考文献
- ^ “Do the Right Thing” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年3月6日閲覧。
- ^ Liebenson, Donald. “Spike Lee Gets His Fourth Film on the National Film Registry: “Sometimes Dreams Come True”” (英語). Vanity Fair. 2022年9月5日閲覧。
- ^ "Do the Right Thing". Rotten Tomatoes (英語). Fandango Media. 2022年10月13日閲覧。
- ^ "Do the Right Thing" (英語). Metacritic. Red Ventures. 2022年10月13日閲覧。
- ^ 【アカデミー賞】こんなにある! 過去の授賞式で起きた「人種差別」騒動
関連項目
外部リンク
「Do the Right Thing」の例文・使い方・用例・文例
- 開会の辞:Dotty Powers(議長)が午後6 時30 分に会議を開始し、新会計係のClaire Hudsonを紹介した。
- 面接を行う予定だった、営業部長のDon Richmanが、家庭の事情で突然呼び出されたことをお知らせするために、Eメールを差し上げています。
- 社長がエコマーケティングをよく理解していることは、「Do more with less.」という企業理念に現れている。
- ポートランド岬 《イングランド南部, Dorsetshire 州にある岬》.
- ハーディーゆかりの地方 《英国 Dorset 州一帯をさす》.
- STD(神学博士)はラテン語のSanctae Theologiae Doctorに由来する
- botherの単純過去系と過去分詞系
- 先行詞がthis,that,these,thoseの場合はwhichを用いるのが普通です。
- ウェストミンスター寺院 《the Abbey ともいう》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 an admiral of the fleet 海軍元帥.
- ビザンチン教会, 東方正教会 《the Orthodox (Eastern) Church の別称》.
- 【文法】 相関接続詞 《both…and; either…or など》.
- 【文法】 相関語 《either と or, the former と the latter など》.
- 名詞相当語句 《たとえば The rich are not always happier than the poor. における the rich, the poor など》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the corn exchange 穀物取引所.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- 前置詞付きの句, 前置詞句 《in the room, with us など》.
- 相互代名詞 《each other, one another》.
- 世界の屋根 《本来はパミール高原 (the Pamirs); のちにチベット (Tibet) やヒマラヤ山脈 (the Himalayas) もさすようになった》.
- 王立植物園 《the Kew Gardens のこと》.
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