D-TAS(旧称 ATS-DW形(ATS-M形))
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:35 UTC 版)
「自動列車停止装置」の記事における「D-TAS(旧称 ATS-DW形(ATS-M形))」の解説
JR西日本が2012年12月末に山陽本線横川 - 五日市間に試験導入した新型ATSである。既存のATSの機能に様々な運転支援機能が追加されているのが特徴であり、車上側に搭載されている車上データベースに登録された、路線の信号機の位置・速度制限箇所・速度制限の情報、地上子から送信される地上側の変動する情報(信号機の現示と列車の進行ルートの状況)、車輪の回転数による走行距離を基に得られる列車の位置を照合して、停止信号に対する防護、曲線・分岐器などの線路条件に対する速度制限防護、線区の最高速度に対する防護を行う。運転支援機能としては、車上データベースに登録された駅のホーム形状(ホームの左右など)と列車の両数によって異なる駅の停止位置についての情報、地上子から送信される駅の進入番線の情報を照合して、停車駅では、ホームのない側のドアの誤操作を防いだり、停止位置までの速度照査を行い、停車位置を越えた場合には、自動的にブレーキが掛かる機能を有する。その他にも、線路工事に伴う徐行区間に対する防護や車上無線機の切替時に対する音声での注意喚起などがある。 開発初期はATS-M形と呼称されていた。2012年度末まで広島支社に貸し出されていた223系(6000番台MA21編成中間2両抜き)で運用試験された。その結果、2014年9月26日の発表で227系に新型ATSとして搭載されることが発表され、報道陣への公開の中でATS-DWと表記されていた。2018年の発表においては名称をD-TASに変更し、同年5月20日より使用を開始することが示された。システムとしては先出のATS-Dx形と類似するところがある。[要出典]。 2014年度よりATS-SW線区である白市 - 岩国間に導入され、これに対応した新型車両である227系が2015年3月14日のダイヤ改正で運用開始した。但し当初はATS-SWのみの対応とし、2018年5月20日より227系限定でD-TASの使用を開始した。以後、ATS-P型(拠点P)が導入されている近畿エリアへの展開も見据えている。 JR西日本ではこのD-TASのほか、2015年時点でJR東日本仙石線に導入済みの「ATACS」をベースにした無線式列車制御システムの開発および実地試験を行っており、実用化を目指して在来線技術試験車「U@tech」による走行試験が続けられている。 車体表記はDWsである。
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