5000QV
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 08:08 UTC 版)
「ランボルギーニ・カウンタック」の記事における「5000QV」の解説
1985年には競合車種のフェラーリ・テスタロッサに対抗すべくV12エンジンを4バルブ化、キャブレターを冷却向上のためにサイドドラフトからダウンドラフト(DD)に変更し排気量を5,167 ccまで拡大しそれまでの12気筒エンジンをさらに進化させた5000 Quatro Valvole(5000QV)が登場した。この技術改良はキャブレターの変更も要し、新たにウェーバーDCNFキャブレター6基が導入され、キャブレターをエンジンの側面から上部に移動したことにより、エンジンフードは膨らんだパワーバルジ付きデザインに変更され、すでに悪かった後方視界は更に悪化した。このエンジンは改良が施されてLM002にも搭載されている。後期型に見られるV型12気筒48バルブとキャブレターの組み合わせは、市販車における唯一の採用例であるが、北米向けモデルは、インジェクション(ボッシュKジェトロニック)と触媒コンバーター、排ガス回収装置を搭載。出力アップは455hp/7000rpmと驚異的なエンジンであった。後期タイプのエンジン排気量アップはエンジン生産ラインの都合により、シリンダーヘッドとブロックの間にスリーブを挟むという強引な手法によるストローク伸長で実現されており、後継車種のディアブロになって、ようやくボア・ピッチが拡大された。燃料噴射エンジンの定格は420 PS。ヨーロッパ仕様のダウンドラフトキャブレター仕様では、6つのウェーバーキャブレターを使用して定格はテスタロッサを75 PS上回る7,000rpmで455 PS、5,200 rpmで500N・m(369lbf・ft)のトルクを発生した。エンジンフードのボディパネルはランボルギーニが複合素材を初めて市販車に使用したケブラーに置き換えられ、フロントトレッドは4.4mm広げられタイヤは225/50 YR 15サイズと太く、PIRELLI CINTURATO ™ P7とそのままで外見的な変更は最小限に抑えられ、1988年からはブレーキダクト付きのサイドスカートがオプションに追加された。米国バージョンはサイドウインカーとリアパネルのバンパーの輪郭、大きなフロントバンパー等の特徴がある。米国での正式な型式承認はクワトロヴァルヴォーレまで受けていなかった。1988年まで、610台(631台の説もあり)が製造され、66台が燃料噴射システム仕様である。
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