2009年静岡県知事選挙とは? わかりやすく解説

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2009年静岡県知事選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/06 09:35 UTC 版)

2009年静岡県知事選挙

2005年 ←
2009年7月5日 (2009-07-05)
→ 2013年

投票率 61.06%(16.57%)
 
候補者 川勝平太 坂本由紀子 海野徹
政党 無所属 無所属 無所属
得票数 728,706 713,654 332,952
得票率 39.58% 38.76% 18.09%

 
候補者 平野定義
政党 日本共産党
得票数 65,669
得票率 3.57%

選挙前知事

石川嘉延
無所属

選出知事

川勝平太
無所属

2009年静岡県知事選挙(2009ねんしずおかけんちじせんきょ)は、日本地方自治体である静岡県の執行機関である静岡県知事を選出するために執行される選挙である。

概要

現職の石川嘉延知事は5期目の立候補にも意欲を示していたが、2009年3月に臨時の記者会見を開き、静岡空港の開港に関する問題のため辞職する意向を表明した。

静岡空港の建設にあたっては、県が測量ミスをしており、空港西側の私有地に航空法の高さ制限を超える立ち木が残っていることが発覚していた。当初、県は地滑り防止工事のためとして立ち木を伐採しようとし事実関係を1年近く明らかにせず、さらに問題がこじれることとなった。2009年2月に石川知事は地権者と直接面会を行い、その際に地権者から立ち木伐採の条件として「石川知事の辞職」が要求された。この要求をのむかたちで、3月に石川知事は電撃辞任を表明し、任期を43日残して辞職した[1][2][3]

民主党社民党国民新党の3党は、前静岡文化芸術大学学長の川勝平太に推薦を出した。しかし、民主党は元参議院議員の海野徹も立候補を表明しており、調整に失敗し候補者を一本化できず事実上の分裂選挙となった。一方、自民党公明党は、前参院議員の坂本由紀子を推薦した。政権与党であった自民党は、麻生内閣の支持率が低迷している状況を踏まえて、「政党色」を抑えた選挙戦術を取った[4][5]

選挙データ

同日選挙
  • 静岡県議会議員補欠選挙(掛川市選挙区)

立候補者

(届け出順、いずれも新人)

氏名 年齢 党派 職業・肩書
海野徹
(うんの とおる)
60 無所属 元住友生命保険従業員
元参議院議員
坂本由紀子
(さかもと ゆきこ)
60 無所属[注 1] 厚生労働省職員
元参議院議員
川勝平太
(かわかつ へいた)
60 無所属[注 2] 静岡文化芸術大学学長
平野定義
(ひらの さだよし)
59 日本共産党 日本共産党職員

選挙結果

開票の結果、政権交代直前であった、民主党社会民主党国民新党推薦の川勝平太が当選し、それまでの自民系候補の当選が続いていた静岡県知事でその牙城を崩した。


※当日有権者数:3,037,911人 最終投票率:61.06%(前回比:+16.57pts)

候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
川勝平太 60 無所属 728,706票 39.58% 民主党社会民主党国民新党推薦
坂本由紀子 60 無所属 713,654票 38.76% 自由民主党公明党推薦
海野徹 60 無所属 332,952票 18.09%
平野定義 59 日本共産党 65,669票 3.57%
自治体別開票結果[6]
市町 川勝平太 坂本由紀子 海野徹 平野定義
得票 % 得票 % 得票 % 得票 %
合計 728,706 39.58% 713,654 38.76% 332,952 18.09% 65,669 3.57%
静岡市葵区 41,922 33.10% 36,603 28.90% 43,033 33.98% 5,098 4.03%
静岡市駿河区 34,636 35.67% 28,328 29.17% 30,700 31.61% 3,445 3.55%
静岡市清水区 44,689 36.79% 46,166 38.00% 26,266 21.62% 4,363 3.59%
浜松市中区 51,547 46.32% 36,285 32.60% 19,074 17.14% 4,383 3.94%
浜松市東区 27,370 46.77% 18,644 31.86% 10,230 17.48% 2,275 3.89%
浜松市西区 25,185 44.35% 19,555 34.44% 10,141 17.86% 1,902 3.35%
浜松市南区 21,922 45.28% 16,180 33.42% 8,310 17.17% 1,997 4.13%
浜松市北区 20,431 42.17% 18,054 37.27% 8,150 16.82% 1,809 3.73%
浜松市浜北区 20,276 44.77% 15,836 34.96% 7,267 16.04% 1,915 4.23%
浜松市天竜区 8,259 38.01% 10,078 46.38% 2,713 12.48% 681 3.13%
沼津市 35,444 38.72% 38,717 42.30% 13,986 15.28% 3,391 3.70%
熱海市 7,087 39.75% 8,419 47.22% 1,474 8.27% 850 4.77%
三島市 20,763 37.13% 26,287 47.01% 6,974 12.47% 1,892 3.38%
富士宮市 23,380 41.16% 22,985 40.47% 8,346 14.69% 2,088 3.68%
伊東市 13,114 40.89% 14,755 46.01% 2,625 8.18% 1,578 4.92%
島田市 21,472 39.07% 23,082 42.00% 8,874 16.15% 1,532 2.79%
富士市 47,001 41.06% 46,284 40.43% 17,769 15.52% 3,417 2.99%
磐田市 36,002 43.53% 29,048 35.12% 14,691 17.76% 2,971 3.59%
焼津市 26,057 36.74% 28,490 40.17% 14,203 20.03% 2,176 3.07%
掛川市 24,093 39.19% 25,262 41.09% 9,038 14.70% 3,087 5.02%
藤枝市 30,765 41.00% 27,500 36.65% 14,249 18.99% 2,527 3.37%
御殿場市 13,052 33.69% 19,012 49.07% 5,489 14.17% 1,191 3.07%
袋井市 16,520 41.11% 15,328 38.14% 6,880 17.12% 1,459 3.63%
下田市 4,517 35.35% 6,801 53.22% 1,125 8.80% 335 2.62%
裾野市 10,514 41.79% 10,548 41.92% 3,426 13.62% 674 2.68%
湖西市 10,050 46.02% 7,522 34.44% 3,596 16.47% 671 3.07%
伊豆市 5,838 30.23% 10,832 56.09% 2,070 10.72% 572 2.96%
御前崎市 6,207 33.42% 9,284 49.99% 2,551 13.73% 531 2.86%
菊川市 10,682 41.87% 10,628 41.65% 3,234 12.67% 971 3.81%
伊豆の国市 8,576 35.49% 12,031 49.78% 2,661 11.01% 898 3.72%
牧之原市 9,304 35.26% 11,910 45.14% 4,492 17.02% 679 2.57%
東伊豆町 2,516 35.73% 3,734 53.02% 550 7.81% 242 3.44%
河津町 1,440 32.09% 2,575 57.38% 354 7.89% 119 2.65%
南伊豆町 1,795 32.47% 2,999 54.24% 579 10.47% 156 2.82%
松崎町 1,542 30.77% 2,944 58.75% 423 8.44% 102 2.04%
西伊豆町 1,747 29.29% 3,630 60.85% 473 7.93% 115 1.93%
函南町 6,926 37.41% 8,428 45.52% 2,443 13.20% 716 3.87%
清水町 5,821 39.14% 6,530 43.91% 1,999 13.44% 522 3.51%
長泉町 8,284 43.03% 7,690 39.94% 2,609 13.55% 670 3.48%
小山町 3,479 32.48% 5,630 52.56% 1,307 12.20% 295 2.75%
芝川町 2,066 37.87% 2,484 45.53% 692 12.68% 214 3.92%
吉田町 5,094 33.72% 5,800 38.40% 3,805 25.19% 406 2.69%
川根本町 1,872 30.90% 3,107 51.29% 955 15.76% 124 2.05%
森町 5,087 44.49% 4,526 39.58% 1,504 13.15% 317 2.77%
新居町 4,362 46.31% 3,123 33.15% 1,622 17.22% 313 3.32%

脚注

注釈

出典

  1. ^ 静岡知事、空港の完全開港と引き替えに引責辞任”. レスポンス (2009年3月26日). 2023年7月10日閲覧。
  2. ^ 静岡空港(2) 立ち木”. 中日新聞 (2019年2月22日). 2023年7月10日閲覧。
  3. ^ 立ち木切ってもらうために辞職 静岡知事は悪い先例を作った?”. J-CASTニュース (2009年3月25日). 2023年7月10日閲覧。
  4. ^ 静岡知事選で民主系勝利 強まる首相への退陣圧力”. NETIB-NEWS (2009年7月6日). 2023年7月10日閲覧。
  5. ^ 静岡知事選敗北、政権に痛手”. 時事通信. 2023年7月10日閲覧。
  6. ^ 静岡県知事選挙の開票状況(平成21年7月5日執行)

 


2009年静岡県知事選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 14:31 UTC 版)

海野徹」の記事における「2009年静岡県知事選挙」の解説

2月23日静岡茶畑背景立候補記者会見行ったキャッチコピーは「県民主義、脱官僚」。6月2日他の候補者に先立ってマニフェスト発表したマニフェストの中では、「全国2位の県職員の給与引き下げ」「個人県民税の10%減税」を掲げる。後にみんなの党結党する渡辺喜美とともに行政改革必要性訴える。渡辺夫人応援参加中日新聞紙上討論坂本由紀子に対して私のしごと館に関するハコモノ政策問いただした同じく紙上対論川勝平太に対してラスパイレス指数全国2位公務員給与引き下げの是非を問いただした。同紙上対論では川勝の質問に対して、川勝が石川前知事のアドバイザーであった事実指摘している。 民主党候補者一本化目指したが失敗終わり、同党は川勝を推薦したこのため民主支持層一部海野支持する。しかし、7月5日投開票では川勝、坂本に次ぐ3位終わった。ただし、出身地静岡市葵区では、得票数トップであった2010年第22回参議院議員通常選挙では、みんなの党支援した

※この「2009年静岡県知事選挙」の解説は、「海野徹」の解説の一部です。
「2009年静岡県知事選挙」を含む「海野徹」の記事については、「海野徹」の概要を参照ください。

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