1950年スイスグランプリとは? わかりやすく解説

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1950年スイスグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 07:22 UTC 版)

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 1950年スイスグランプリ
レース詳細
日程 1950年シーズン第4戦
決勝開催日 6月4日
開催地 ブレムガルテン・サーキット
スイス
コース長 7.28km
レース距離 42周(305.760km)
決勝日天候 晴れ
ポールポジション
ドライバー
タイム 2:42.1
ファステストラップ
ドライバー ジュゼッペ・ファリーナ
タイム 2:41.6
決勝順位
優勝
2位
3位
  • ルイ・ロジェ

1950年スイスグランプリ (X Großer Preis der Schweiz) は、1950年のF1世界選手権第4戦として、1950年6月4日ブレムガルテン・サーキットで開催された。

レース概要

シリーズ第4戦はシルバーストンのちょうど3週間後に開催された(モナコインディアナポリスは連続して行われた)。イベントはジュゼッペ・ファリーナファン・マヌエル・ファンジオルイジ・ファジオーリの駆るファクトリー・アルファロメオ・158スクーデリア・フェラーリアルベルト・アスカリ、ルイジ・ヴィッロレージ(最新型モデルで、改良されたリアサスペンション、ツインオーバーヘッドカム、4速ギアボックス搭載)、レイモンド・ソマー、ピーター・ホワイトヘッドらとの戦いが再現された。この他にも競争力に劣る多くのタルボ・ラーゴマセラティがエントリーした。フロイラン・ゴンザレスはモナコでの火傷の結果、欠場となった。マセラティファクトリーのフランコ・ロルも同様に前戦のクラッシュのため欠場した。このレースは戦前から活躍したユージェン・マルタンの最後のレースであった。また、オートバイレーサーであったネッロ・パガーニの初参加および唯一のグランプリでもあった。

予選ではファンジオとファリーナが1-2を形成し、これにファジオーリが続いてフロントローに並んだ。2列目はヴィッロレージとアスカリのフェラーリ勢。ピーター・ホワイトヘッド、フランコ・ロル、レグ・パーネル、ルディ・フィッシャーは予選落ちした。レースではアスカリが好スタートを切り第1ラップでアルファロメオをリードしたが、急速に後退しアルファ勢のトップ争いとなった。ファンジオが序盤リードしたが、ファリーナはより速く給油のためにストップして前に進んだ。ファジオーリは順位を維持できず、ヴィッロレージとアスカリがリタイアするとプリンス・ビラが4位を走行する。ビラが給油のためピットインし、フィリップ・エタンセランが4位に浮上した。すぐ後にファクトリー・タルボのユージェン・マルタンがクラッシュ、車から投げ出され重傷を負った。エタンセランはギアボックストラブルのためリタイアし、ルイ・ロジェが4位となる。33ラップ目にファンジオが電気系トラブルでリタイアするとロジェは3位に浮上した。レースはファリーナが制し、複数のグランプリで優勝した初のドライバーとなった。

エントリーリスト

No ドライバー チーム コンストラクター シャシー エンジン タイヤ
2 ネッロ・パガーニ スクーデリア・アキッレ・バルツィ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
4 ジョニー・クレエ エキュリー・ベルゲ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
6 イブ・ジロー・カバントゥ オートモビルズ・タルボ=ダラック タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C-DA タルボ 23CV 4.5 L6 D
8 ユージェン・マルタン タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C-DA タルボ 23CV 4.5 L6 D
10 ルイ・ロジェ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C-DA タルボ 23CV 4.5 L6 D
12 ルイジ・ファジオーリ アルファロメオ SpA アルファロメオ アルファロメオ・158 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
14 ファン・マヌエル・ファンジオ アルファロメオ アルファロメオ・158 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
16 ニーノ・ファリーナ アルファロメオ アルファロメオ・158 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
18 アルベルト・アスカリ スクーデリア・フェラーリ フェラーリ フェラーリ・125 フェラーリ 125 F1 1.5 V12s P
20 レイモンド・ソマー フェラーリ フェラーリ・166F2-50 フェラーリ 125 F1 1.5 V12s P
22 ルイジ・ヴィッロレージ フェラーリ フェラーリ・125 フェラーリ 125 F1 1.5 V12s P
24 ピーター・ホワイトヘッド フェラーリ フェラーリ・125 フェラーリ 125 F1 1.5 V12s P
26 ルイ・シロン オフィシーネ・アルフィエリ・マセラティ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
28 フランコ・ロル マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
30 プリンス・ビラ エンリコ・プラーテ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
32 トゥーロ・デ・グラッフェンリート マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
34 フェリーチェ・ボネット スクーデリア・ミラノ マセラティ マセラティ・4CLT-50 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
36 レグ・パーネル スクーデリア・アンブロジアーナ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
38 ルディ・フィッシャー エキュリー・エスパドン SVA-フィアット SVA 1500 フィアット L4s P
40 トニ・ブランカ スクーデリア・アキッレ・バルツィ マセラティ マセラティ・4CL マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
42 フィリップ・エタンセラン フィリップ・エタンセラン タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
44 ハリー・シェル エキュリー・ブルーエ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
Sources:[1][2]

予選

順位 No ドライバー チーム ラップタイム
1 14 ファン・マヌエル・ファンジオ アルファロメオ 2:42.1 -
2 16 ジュゼッペ・ファリーナ アルファロメオ 2:42.8 + 0.7
3 12 ルイジ・ファジオーリ アルファロメオ 2:45.2 + 3.1
4 22 ルイジ・ヴィッロレージ フェラーリ 2:46.1 + 4.0
5 18 アルベルト・アスカリ フェラーリ 2:46.8 + 4.7
6 42 フィリップ・エタンセラン タルボ・ラーゴ 2:51.1 + 9.0
7 6 イブ・ジロー・カバントゥ タルボ・ラーゴ 2:52.7 + 10.6
8 30 プリンス・ビラ マセラティ 2:53.2 + 11.1
9 8 ユージェン・マルタン タルボ・ラーゴ 2:53.7 + 11.6
10 10 ルイ・ロジェ タルボ・ラーゴ 2:54.0 + 11.9
11 32 トゥーロ・デ・グラッフェンリード マセラティ 2:54.2 + 12.1
12 34 フェリーチェ・ボネット マセラティ 2:54.6 + 12.5
13 20 レイモンド・ソマー フェラーリ 2:54.6 + 12.5
14 4 ジョニー・クレエ タルボ・ラーゴ 2:59.0 + 16.9
15 2 ネッロ・パガーニ マセラティ 3:06.8 + 24.7
16 26 ルイ・シロン マセラティ 3:06.8 + 24.7
17 40 トニ・ブランカ マセラティ 3:10.0 + 27.9
18 44 ハリー・シェル タルボ・ラーゴ 3:11.5 + 29.4

決勝

順位 No ドライバー チーム 周回 タイム/リタイア原因 グリッド ポイント
1 16 ジュゼッペ・ファリーナ アルファロメオ 42 2:02:53.7 2 9
2 12 ルイジ・ファジオーリ アルファロメオ 42 + 0.4 3 6
3 10 ルイ・ロジェ タルボ・ラーゴ 41 + 1 Lap 10 4
4 30 プリンス・ビラ マセラティ 40 + 2 Laps 8 3
5 34 フェリーチェ・ボネット マセラティ 40 + 2 Laps 12 2
6 32 トゥーロ・デ・グラッフェンリード マセラティ 40 + 2 Laps 11
7 2 ネッロ・パガーニ マセラティ 39 + 3 Laps 15
8 44 ハリー・シェル タルボ・ラーゴ 39 + 3 Laps 18
9 26 ルイ・シロン マセラティ 39 + 3 Laps 16
10 4 ジョニー・クレエ タルボ・ラーゴ 38 + 4 Laps 14
11 40 トニ・ブランカ マセラティ 35 + 7 Laps 17
Ret 14 ファン・マヌエル・ファンジオ アルファロメオ 32 エンジン 1
Ret 42 フィリップ・エタンセラン タルボ・ラーゴ 25 ギアボックス 6
Ret 8 ユージェン・マルタン タルボ・ラーゴ 19 アクシデント 9
Ret 20 レイモンド・ソマー フェラーリ 19 サスペンション 13
Ret 22 ルイジ・ヴィッロレージ フェラーリ 9 エンジン 4
Ret 18 アルベルト・アスカリ フェラーリ 4 オイルポンプ 5
Ret 6 イブ・ジロー・カバントゥ タルボ・ラーゴ 0 アクシデント 7

*Ret:リタイア

記録

  • ポールポジション: ファン・マヌエル・ファンジオ - 2:42.1
  • ファステストラップ: ジュゼッペ・ファリーナ - 2:41.6
  • ラップリーダー:
    • ファン・マヌエル・ファンジオ (1-6周目、21-22周目)
    • ジュゼッペ・ファリーナ (7-20周目、24-42周目)
    • ルイジ・ファジオーリ (23周目)

第4戦終了時点でのランキング

順位 ドライバー ポイント
1 ニーノ・ファリーナ 18
2 2 ルイジ・ファジオーリ 12
1 3 ファン・マヌエル・ファンジオ 9
1 4 ジョニー・パーソンズ 9
5 アルベルト・アスカリ 6
  • :トップ5のみ表示。ベスト4戦のみがカウントされる。

参照

  1. ^ 1950 Swiss Grand Prix - Race Entries”. manipef1.com. 2012年5月9日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年11月15日閲覧。
  2. ^ 1950 Swiss GP - Entry List”. chicanef1.com. 2013年11月15日閲覧。

Unless otherwise indicated, all race results are taken from The Official Formula 1 website”. 2007年6月5日閲覧。 Further information taken from silhouet.com”. 2013年4月16日閲覧。


前戦
1950年インディ500
FIA F1世界選手権
1950年シーズン
次戦
1950年ベルギーグランプリ
スイスグランプリ 次回開催
1951年スイスグランプリ



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