骨折予防とは? わかりやすく解説

骨折予防(治療)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 07:23 UTC 版)

ステロイド系抗炎症薬の副作用」の記事における「骨折予防(治療)」の解説

ステロイド骨粗鬆症に関して日本骨代謝学会が「ステロイド性骨粗鬆症の管理治療ガイドライン2014年改訂版」を作成している。またアメリカには2010年改訂された「米国リウマチ学会のステロイド骨粗鬆症予防と治療推奨」を発表している。ステロイド骨粗鬆症予防治療において何よりも大切なことは全身性ステロイド使用量、使用期間できるだけ少なくすることである。局所ステロイド免疫抑制薬用いるなどして全身性ステロイド使用量を減らせないか常に考えることが必要である。 2010年改訂された「米国リウマチ学会のステロイド骨粗鬆症予防と治療推奨」では何mgまでのステロイドであれば骨密度減らさない骨折率を上げないというような安全域はないため、全身性ステロイドを3ヶ月上使見込みのある人全員生活指導をするように推奨している。生活指導をした上で閉経女性または50歳以上の男性」、閉経前女性または50歳以下の男性分けて治療推奨示されている。 生活指導と評価 2010年改訂された「米国リウマチ学会のステロイド骨粗鬆症予防と治療推奨」では以下のような生活指導と評価全身性ステロイドを3ヶ月以上用い場合は必要とされている。 適度な荷重運動 禁煙 過度飲酒をさける カルシウムビタミンD栄養指導 転倒リスク評価 DXAベースライン評価 血清カルシジオール(25(OH)D)の測定日本では保険適応なし) ベースライン身長評価 脆弱骨折評価 プレドニゾロン≧5mg/day相当使用場合椎体骨折X線評価考慮 全身性ステロイドを3ヶ月上使用の場合カルシウム1200~1500mg/dayを摂取 全身性ステロイドを3ヶ月上使用の場合ビタミンDサプリメント内服 なお、カルシウム製剤活性型ビタミンD3製剤併用通常行わない閉経後女性または50歳以上の男性の場合 閉経後の女性または50歳以上の男性の場合FRAX骨折リスク計算する10年以内主要な骨折リスク10%未満の時を低リスク1020%のとき中リスク20%より大きい場合とTスコア≦-2.5場合脆弱骨折既往がある場合を高リスク層別化する。低リスク群で全身性ステロイドを3ヶ月上使用が見込まれないものは薬物療法推奨されない。3ヶ月上使用が見込まれる場合でもプレドニゾロン<7.5mg/day相当の場合薬物療法推奨されない。しかしプレドニゾロン≧7.5mg/day相当の場合アレンドロン酸リセドロン酸ゾレドロン酸利用推奨する。中リスク群で全身性ステロイドを3ヶ月上使用が見込まれないものは薬物療法推奨されない。3ヶ月上使用が見込まれる場合薬物療法推奨されるプレドニゾロン<7.5mg/day相当の場合アレンドロン酸リセドロン酸投与推奨されるプレドニゾロン≧7.5mg/day相当の場合アレンドロン酸リセドロン酸ゾレドロン酸投与推奨される。高リスクではプレドニゾロン≧5mg/day相当量1ヶ月未満場合アレンドロン酸リセドロン酸ゾレドロン酸投与推奨する。またプレドニゾロン<5mg/day相当量1ヶ月以上またはどの用量関わらず1ヶ月以上ステロイド使用場合アレンドロン酸リセドロン酸ゾレドロン酸テリパラチド投与推奨する閉経前女性または50歳以下の男性の場合 閉経前女性または50歳以下の男性の場合場合脆弱骨折有無と挙児希望有無ステロイド投与期間と投与量薬物療法決定する。まず脆弱骨折ない場合十分なデータがない。挙児希望がある場合長期使用安全性胎児への安全性確立していないため骨粗鬆症治療薬投与推奨されない脆弱骨折がある場合50歳以下の男性や挙児希望のない女性の場合ステロイド使用期間が1~3ヶ月プレドニゾロン≧5mg/day相当量使用する場合アレンドロン酸リセドロン酸投与推奨するプレドニゾロン≧7.5mg/day相当量使用する場合ゾレドロン酸推奨されるステロイド使用期間≧3ヶ月場合アレンドロン酸リセドロン酸ゾレドロン酸テリパラチド投与推奨される脆弱骨折がある挙児希望のある女性の場合ステロイド使用期間が1~3ヶ月場合骨粗鬆症治療薬投与コンセンサスはない。ステロイド使用期間≧3ヶ月ではプレドニゾロン≧7.5mg/day相当量使用する場合アレンドロン酸リセドロン酸テリパラチド投与推奨されるプレドニゾロン<7.5mg/day相当量使用する場合骨粗鬆症治療薬投与コンセンサスはない。 ステロイド骨粗鬆症の注意点 ステロイド骨粗鬆症はプレドニンゾロン7.5mg/day以上の内服をしている群では早期から骨折リスクが高いという報告があることから、ステロイド開始直後からステロイド骨粗鬆症予防必要になるFRAX普及する以前によく用いられていた治療対象者はプレドニゾロン5~7mg/day相当量以上、使用期間3ヶ月以上、Tスコア-1.0~-1.5以下であった。またステロイド骨粗鬆症による骨折リスクが高リスク場合BP長期投与やむをえない考えられている。比較リスクが高いステロイド骨粗鬆症においてテリパラチドアレンドロン酸よりも腰椎骨密度をあげることが示されており新規圧迫骨折を防ぐ可能性示唆されているが椎体以外の骨折対す有用性示されていないステロイド骨粗鬆症場合定期的な骨密度測定などのモニタリングが必要である。またステロイド骨粗鬆症骨折起きた場合テリパラチド投与することがある

※この「骨折予防(治療)」の解説は、「ステロイド系抗炎症薬の副作用」の解説の一部です。
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