飛鳥昭雄
飛鳥昭雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 13:04 UTC 版)
サイエンスエンターテイナーの飛鳥昭雄は、1990年代から自著の中で「NASAから流出したと称する天体写真」を示し、その写真を根拠に第12番惑星ヤハウェ(あるいはクラリオン)の実在を主張した(当時は冥王星がまだ惑星と分類されていたので冥王星が第9番で、未知の惑星は第10番からカウントされる)。飛鳥が主張する第10番は軌道傾斜角の大きい「超冥王星」(あるいは「NOX」)、第11番惑星は小惑星帯の元になったという「ファエトン」だが、あやしさはいずれも似たり寄ったりである)。 彼は『衝突する宇宙』を参照し、この惑星が、ガス惑星とされている木星の大赤斑直下に存在する超巨大火山「クロノス」から飛び出して「ファエトン」を破壊後に、豊かな有人惑星だった火星を干上がらせて今から4500年前(4500万年ではない)地球に襲来し、潮汐力で月を破壊してそこから噴出する水によりノアの大洪水を引き起こして、当時生きていた恐竜を滅亡させたという、現代の常識からすれば到底信じられない、俗に言う「トンデモ説」を展開している。 しかし、その「NASAから流出したと称する天体写真」は、カール・セーガンのTV番組を編成した資料集『コスモス 宇宙』(旺文社)に掲載された、土星の衛星タイタンの模型の写真を、加工・画像処理したものであった。 山本弘の「太陽系の摂動はヤハウェがないことを示している」「ヤハウェの写真は、金星を加工したものらしい」とする批判に対し、飛鳥は「山本氏の言う『ケプラーの法則に違反している』というのは間違いで、点対称の軌道を描いているからと公表済みだ」と反論した。飛鳥はその後『木星大赤斑の謎とベツレヘムの星』で、「昔の写真はタイタンを加工したもので、実際は青く、金星に酷似した惑星だ」という説を披露した。
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