関東沈没編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 06:10 UTC 版)
「日本沈没-希望のひと-」の記事における「関東沈没編」の解説
2023年10月。環境を重視する若き内閣総理大臣の東山栄一は、世界環境会議で海底資源採掘事業「COMS(コムス)」の推進を表明した。未来の日本を見据えて、各省庁の優秀な若手を集めた「日本未来推進会議」が設立され、主人公である環境省の天海啓示もそのメンバーに選ばれる。 そんなある日、「COMS」反対団体のデモの原因となった記事の著者で、「COMS」が引き起こすとされている関東沈没への警鐘を鳴らしている地球物理学界の異端児・田所雄介と面談する。しかし、田所博士は天海の話に耳を傾けず、「伊豆沖で大地震が起って日之島が沈没し、それが関東沈没の前兆になる」という予言を告げる。 翌日、田所博士が予言した伊豆沖を震源とした地震が発生する。関東沈没説の真偽を確かめるべく潜水艇による海底調査が行われるが、関東沈没の根拠を示せなかった田所博士は劣勢となる。だがその直後、田所博士が予言していた日之島が海に沈んでいく様子がテレビニュースで映し出される。 日之島が沈んでも田所博士の主張は認められない中で、天海は真実を追求しようとする。録画した元データを取り寄せたところ、地質学の権威・世良教授は、潜水艇調査のデータを改ざんしていたことが判明する。その後、『正しい調査データ』を元にした田所博士による解析が終わり、「遅くとも1年以内に関東沈没が始まる」という予測がもたらされる。 世界的権威のジェンキンス博士も田所説を支持し、調査により「半年以内の確率70%」という解析が出される。だが、一刻も早い全国民への情報開示を求める天海と、他のメンバーとの間で意見が分かれる。国民の命を第一に考える天海は、週刊誌の記者・椎名実梨に情報をリークして、新聞記事で国民に伝える。 日経株価の暴落など、日本経済は窮地に立たされる中、関東圏の住民避難が始まる。リーク問題の責任を取らされて椎名は謹慎処分となり、天海は未来推進会議から外される。天海の妻子と椎名の母の避難バスを見送った直後、大地震が発生して高層ビルが倒壊し、アスファルトには大規模な地割れが起こり、ついに関東沈没が始まってしまう。 関東沿岸部のみが沈み、当初の沈没予想範囲の9割は沈没を免れる。妻子の乗った避難バスが事故にあったことを知った天海は、現場の松葉町へと椎名と共に向かい、妻子の無事を確認する。田所博士から「関東沈没は最小限で収束した」という朗報がもたらされたものの、支援物資の届かない被災地の現状を天海は「未来推進会議」の石塚平良に伝える。その後、未来推進会議の議長である常盤紘一のフォローもあって支援物資は被災地に届けられ、天海は総理から現場復帰するよう要請される。
※この「関東沈没編」の解説は、「日本沈没-希望のひと-」の解説の一部です。
「関東沈没編」を含む「日本沈没-希望のひと-」の記事については、「日本沈没-希望のひと-」の概要を参照ください。
- 関東沈没編のページへのリンク