長距離路線車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 21:31 UTC 版)
ここで言う長距離路線車とは、空港リムジンバスを除く、一般道のみで主要都市間を結ぶ路線(あまくさ号など)や九州横断バスで使用される車両のことを指す。 長距離路線車において、かつては一般路線車をベースにした大型標準床仕様だが、前乗り前降りのトップドア(1扉)車で側窓も大型の引き違い窓、車内はリクライニング機構で背面には灰皿・小物入れが付いた4列(横2+2列)配置で中央通路側に補助席を設けたハイバックシートを備えるなど、長距離乗車に適した一般観光タイプ仕様であった。このタイプの車両は過去に数多く導入され、その多くは県内完結の快速バスや一部の特急バス(ありあけ号など)に使用されていた。大半は新車での導入であったが、貸切車を塗装変更した上でワンマン機器を取り付けた改造転用車もあった。 だが、このタイプの車両は1990年の購入を最後に導入されなくなり、その後は県内完結の快速路線が次々と廃止されたのに伴ってその大半が中扉増設などの改造が施され一般路線車に格下げられた。やがてこれらを含む車両も経年化により2010年頃までには離脱している。 現在では、すべて高速用路線車や観光バスなどから転用されたハイデッカー車が使用されている。そのほとんどは当社ならびに系列貸切事業者からの転用または県外他事業者からの移籍車両であるが、この他に新車として韓国からの輸入車であるヒュンダイ・ユニバースも2017年までにあわせて6台導入されている。また、当社高速車の過半数を占める2代目日野・セレガが長距離路線用としても2017年と2018年に各1台ずつ新車で投入され、主に大分線「やまびこ号」を中心に、時として空港リムジンの予備車としても使用されている。尚、当該車両は高速車と違い車内にトイレは設置されていない。因みに、「あまくさ号」専用車にはパウダールーム付きの2代目セレガが投入されているが、元は新八代駅 - 宮崎線「B&Sみやざき号」からの転用車であり、2018年と2019年に八代営業所から天草営業所に転属したものである。 長距離路線用車両のカラー かつては上述の一般路線用カラーと同じものであった。過去には各路線ごとのオリジナルの絵柄が描かれたヘッドマークを取り付けるサボ受けが設置されていたが、後年では愛称名のみの表示となっていた。現在は基本的に後述の高速用路線車と同じデザインであるが、「あまくさ号」・「たかもり号」には専用車として分かりやすくするため愛称名が書かれたステッカーが貼られている。 過去の長距離路線車おおあそ号・ひのくに号・一般車・やまびこ号・定期観光の並び(この頃のひのくに号は長距離路線車と同様の大型標準床トップドア車両が使用されていた) 長距離路線用として末期に導入された大型標準床トップドア車 「あまくさ号」のステッカーが貼られた日野・セレガ(B&Sみやざき号からの転用車)塗装は下欄の高速車用共通デザインと同じ 「あまくさ号」専用車の日産ディーゼル・スペースアロー(東京空港交通からの移籍車) 空港リムジン用の現代ユニバース
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