銃の各部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 02:53 UTC 版)
「銃の部品」も参照 銃身(バレル) - 発射された銃弾が通る管状の部品。腔綫(ライフリング)が施される物が多い。また弾倉回転式(リボルバー)のものは、銃身とシリンダーの間には少しだけ隙間がある(鉛などの弾丸を使用したときに削れてしまい、全弾撃ち終る前にシリンダーが銃身との間の鉛のくずで動かなくなってしまうのを防ぐため。)この隙間を、シリンダーギャップと呼び、大きければ大きいほど銃口初速が低下する。銃口(マズル) - 銃身の筒先で、銃弾が飛び出す部分。反動を軽減するために穴を空けたものを銃口制退器(マズルブレーキ)と呼び、発砲炎を消すため、または少なくさせるためのものを銃口消炎器(フラッシュサプレッサー)と呼ぶ。 腔綫(ライフリング) - 銃身の腔内に施される、螺旋状の溝。銃弾を回転させ、精度を増す作用を持つ(ジャイロ効果)。 薬室(チェンバー、チャンバーなど) - 遊筒により運ばれた銃弾が詰められる部分で、銃身の後端にあたる。銃身よりも直径が大きく薬莢の厚さくらい広く作られている。この直径と薬莢の直径の差をチェンバーギャップという。弾倉回転式銃ではシリンダー内の実包が収まる部分を言う。 遊筒(ボルト) - 薬室の後ろにある可動部品で、機械的構造や強力なスプリングで銃身後端や機関部と組合わさり高圧に耐える閉鎖機構を構成する。銃弾を装填したり、排出する機構を兼ねていることが多い。 照準具(サイト) - 照準をつけるための部品。照準具のうち、銃の前方にあるものを照星(フロントサイト)、後方にあるものを照門(リアサイト)という。クレー射撃などに用いられる散弾銃には照門が存在せず、銃身上の平面部と射手の目がその代わりとなる。 二脚(バイポッド) - 銃を地面などにつけて支えるための脚で、二脚のもの。三脚のものは、トライポッドと呼ばれる。軽機関銃でよく用いられる。一部ではスタンドとも言う。 弾倉(マガジン) - 銃内部に銃弾を収める部品。一般的に箱状で交換ができる。この交換する動作を装弾というが、リロードと呼ぶ場合がある(本来は薬莢に雷管・火薬・弾頭などを再び込めなおし、実包にすること)。 機関部(レシーバー)- 銃の本体部分。拳銃ではフレームとも呼ぶ。 遊底 - 遊筒を支える部品。機関部と噛み合って前後に動く。遊筒と同義に使われることもある。自動拳銃などでスライドとも呼ばれる。 銃床(ストック) - 銃を保持するときにつかう部分。前床部と後床部に分かれ、後床の事を一般に銃床と呼ぶ。 銃把(グリップ) - 銃を支えるために、手で握る部分。 引金(トリガー) - 銃弾を発射する際に指で操作する部品。一般的には指で後方へ引くが、機関銃では前方へ押し込むものもある。引鉄鉤板(トリガーバー) - 引金と逆鉤を連結し、逆鉤の固定を解放する部品。 ディスコネクター - 銃の状態に応じて引鉄鉤板と逆鉤の関係を離す部品。 逆鉤(シア) - 撃鉄を発條(ばね、スプリング、撃鉄発條)の力がかかった状態で固定する部品。 撃鉄(ハンマー) - 銃弾を撃ち出す際、発條の復元力により動き、撃針を叩くもの。古い銃では、雷管を直接叩くものもある。逆に小型自動拳銃などでは、撃鉄を用いずに撃針だけで撃発操作をおこなうものもある。 撃針(ファイアリングピン) - 射撃の際、撃鉄などの力により、実際に薬莢、抽筒板の雷管を叩く針状に尖った部品。 後床(銃床、ストック) - 銃床の底部で、一般に肩に当てる部分。 発條(スプリング) - ばねのこと。銃の内部では様々な発條が用いられる。 安全装置(セーフティ) - 誤って弾丸が発射されないように発射機構を拘束する装置。多くの種類がある。
※この「銃の各部」の解説は、「銃」の解説の一部です。
「銃の各部」を含む「銃」の記事については、「銃」の概要を参照ください。
- 銃の各部のページへのリンク