金武町の米軍基地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 14:27 UTC 版)
金武町の総面積 (3,793ha) のうち、55.6% (2,109ha) が基地で占められ、山側においても水域においても基地に囲まれた状態にある。町の北側の山林には、県内最大規模の実弾演習が行われる米海兵隊のキャンプ・ハンセンが広がる。金武岬には、水陸両用車の訓練やヘリコプター着陸帯として使用される金武ブルー・ビーチ訓練場がある。また、金武区(小字:浜田原)の海岸には金武レッド・ビーチ訓練場があり、乗船訓練等に使用されている。メースbが配備されていた中川区(小字:源原)のギンバル訓練場は、1996年のSACO最終報告に基づき、2011年7月に返還されたが、それは同訓練場の機能を金武ブルー・ビーチ訓練場やキャンプ・ハンセンに移転することが条件の「条件付き返還」であった (参照 LZスワン問題)。またナイキが配備されていた恩納サイトは、航空自衛隊恩納分屯基地 (0.16㎢) に移管されており、金武町の軍事施設の占める割合は、59.4%となる。 現在ある金武町の米軍基地 施設番号基地名施設面積内金武町FAC6011 キャンプ・ハンセン 48,723,000㎡ 20,697,000㎡ FAC6019 金武レッド・ビーチ訓練場 14,000㎡ 14,000㎡ FAC6020 金武ブルー・ビーチ訓練場 381,000㎡ 381,000㎡ 2020年時点での金武町における米軍基地面積 21,092,000㎡ 既に返還された金武町の米軍基地 施設番号米軍基地返還状況FAC6015 恩納サイト 恩納ポイント陸軍補助施 空自恩納分屯基地に移管 FAC6016 屋嘉訓練場 屋嘉訓練場 1974年返還 FAC6017 ギンバル訓練場 ギンバル訓練場 2011年条件付き返還 嘉手納第3サイト FAC6018 屋嘉レスト・センター 屋嘉レスト・センター 1979年返還 杣山と分収金制度 キャンプ・ハンセンの大部分が1906年に各部落が政府から払い下げた杣山であり、その使用にかかる収入は「旧慣による金武町公有財産の管理等に関する条例」に基づき、各区の入会権者で構成する部落民会(並里財産管理会・金武入会権者会・伊芸財産保全会・屋嘉財産管理会)と町が「分収金」という名目で折半している。各部落民会に支払われた分収金は、各行政区の活動補助金に充てられるほか、所属する会員(入会権者)に配当される。会員資格は各部落民会の会則で定められているが、いずれもおおむね、杣山払下げ当時に当該地区に居住していた者と、現在も当該地区に居住するその子孫(世帯主)とされている。杣山の払い下げから40年後の1946年に並里区から分離して新設された中川区には、配当を受ける資格のある入会権者が存在しないとされ、部落民会がない。分収金収入がない中川区とその他の行政区との財政格差を補うため、町は中川区に補助金を交付している。また会は20歳以上の男性の正会員資格を認める一方、女性は50歳以上で、未婚または離婚した人は一代限りの準会員としたため、金武区では裁判に持ち込まれた。
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