追憶編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 08:37 UTC 版)
五右衛門の過去に関しての回想シーンにて登場した人物。 五右衛門(ごえもん) 幼いころは1人で、ただ漂って生きていた。摂津の町で盗みを覚え、生きていく術を見つけたが、町人に捕まってしまったところで百地三太夫に買われ、連れて行かれることになる。 伊賀の里へ来た当初は、以蔵に「ヘタレ」と言われるほど気の弱い少年だったが、修行の中で生きていく楽しさを覚え、人との関わり・人と競い合う楽しさを求めた。上忍になるための以蔵との対決に勝ったが、その後の孤独な修行では自分の力量が量れずに、城に盗みに入っては力を試していた。その罰として禁固された際に「風神(竜巻列旋)」が五右衛門に取り憑いてしまう。そして刃を握ると風が纏わり付く体になってしまい、思うように体を動かせなくなり、上忍と成るための修行は以蔵が引き継ぐことになる。 織田軍が伊賀の里を攻めて来た時に、里を守ろうと竜巻列旋を放ち、里ごと壊滅させてしまい、「バケモノ」と呼ばれ、また独りぼっちになってしまった。 百地三太夫(ももち さんだゆう) 伊賀の里を統治する上忍の長で、親なき子供(作中では“餓鬼”〔ガキ〕と表現)を連れて来ては、優れた忍びに育てるために修行をさせる。幼い五右衛門を人身売買によって買い、伊賀の里へ連れて来た。子供達からは「師匠」と呼ばれる。 上忍として非情な態度で子供達に接するが、厳しく接する反面、我が子のように接するような優しさも持ち合わせている。五右衛門には「忍びの技術を平和利用し、優しい風が頬をなでる国を作る」という自身の夢を語って聞かせた。この夢はその後、同じ内容で滝川一益の口から阿国にも語られている。 城に盗みに入っては力量を試す五右衛門の本心に気付かずに、五右衛門の心を見誤っていたことの責任を取り、伊賀の里を去った。親の居ない五右衛門にとっての父親のような存在でもあった。 松介(まつすけ)、半太(はんた)、三吉(さんきち) 五右衛門と同期で忍びの修行をした親なき子供達。半田、三吉はペアで描かれるシーンが多い。過酷な忍の修行においても、軽い発言を度々している。松介は同期の中でも気弱で体力も一番劣っており、生と死の狭間に身を置く忍の在り方に対し疑問を持つような発言もしている。 以蔵(いぞう) 五右衛門と同期で忍びの修行をした親なき子供。 戦忍び(いくさしのび、戦闘用忍者・上忍)となれる能力を持った五右衛門のライバル。幼い五右衛門は以蔵を鏡のように自分に映し、以蔵の姿を見て自身の成長を実感しながら共に修行をこなしていた。 上忍に成ることを目標とし、当初はヘタレの五右衛門を毛嫌いしていたが、修行の中でライバルとなる。上忍に成るための五右衛門との対決で敗れ、潔く負けを認め五右衛門を激励した。 次第に五右衛門をライバルとして認めた節があり、織田軍との攻防で大きく負傷するも、竜巻列旋を放った五右衛門に対して冷たくあしらう上忍をよそに微笑んでみせた。 藤原千方(ふじわらの ちかた) 遠い昔、「火」「風」「水」「隠形(おんぎょう)」の4つの神を自身に宿していた男。 その膨大な力で朝廷に逆らうも成敗され、千方を離れた4つの神のうちの「風神」だけが伊賀の地の大石に宿った。 「風神」については、「竜巻列旋」を参照。この事柄は「藤原千方の四鬼」がモチーフになっている。 術師(じゅつし、名称不明) 高名な術師で、後に伊賀の里を発祥させた人物。千方を離れた「風神」を抑えるために、自身の魂を込めた2つの腕輪を大石に填め込み、竜巻列旋の嵐を封じた。 織田信長(おだ のぶなが) 白馬に股がり登場。「特殊な能力を持つ集団は甲賀だけで良い」と伊賀の里に攻め入った。この時点で五右衛門の存在には気付いておらず、竜巻列旋を「神風」と表現した。
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