資金問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 18:41 UTC 版)
「グリーンピース (NGO)」の記事における「資金問題」の解説
収入源 グリーンピースは政府や企業からの支援を一切受けず、個人からの寄付金のみで活動している、と公式に説明している。これに対し、以下のような異論がある。 グリーンピース創設メンバーの一人で、15年間も会長をつとめたパトリック・ムーアは、のちに団体と袂を分かち、別の団体「グリーンスピリット」を興して原子力発電に賛同する立場になっている。ムーアによれば、ロックフェラー財団など50の基金が、原子力発電に賛同する一方で“環境保護に関心あり”というポーズのためにグリーンピース本部に資金援助しているとして団体の資金源について内部告発を行った アイスランドのジャーナリスト、マグヌス・グドムンドソンは「グリーンピースは環境保護団体のような顔をしているが、実は政治的権力と金を追求する多国籍企業である」と述べている。 またバチカン教皇庁レジーナ・アポストロルム大学大学院教授のリッカルド・カショーリとアントニオ・ガスパリによれば、グリーンピース・インターナショナルの2000年度予算は3400万ドルにのぼり、団体全体の同年度予算は1億4300万ドル(147億2900万円)にものぼるほどで、「巨大資金団体」としたうえで、同団体は税控除が適用される寄付金を集め、さらにそれを会計上異なる関連団体に分配しているグリーンピースのやり方を批判している。 ドイツの週刊誌デア・シュピーゲルによれば、グリーンピースは「世界で最も資金力のある環境団体」で、年間に二億ドルの収入があり、ドイツ国内でも1000万マルクの売り上げがありながら、申告されることがないとして批判した。 資金の使途 さらに、資金の使途については、一般の会員から「年次会計報告がなされず、使途が不明」との疑問が呈されることもある。 グリーンピース・ジャパンの年次報告書によれば、2014年の収入は2億6千万円(うち99.8%が寄付収入及び補助金)であった。それに対し、支出の内訳は、1億5千万円(約6割)が「活動費」、6千万円(24%)が「会員管理・資金調達費」、4千万円(16%)が「活動管理費」であった。 1億5千万円の「活動費」の内訳は報告されておらず、実態は不明である。なお、30人の有給職員の給与(仮に日本のサラリーマンの平均給与400万円を掛けると、1億2千万円に相当)がどのように支払われているかについても、一切報告されていない。
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