代替地決定と資金問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/23 09:24 UTC 版)
その後に東京都が斡旋を提示して来た代替地は、東京湾の埋立地の一部である「8号埋立地」の約5000坪であった。ただし、その敷地代2500万円を即金で支払うことが条件となっており、これは蟻の会としては難しい条件であった。蟻の会は移転地に建設する建物やその他の予備経費を換算した場合、敷地代として支払い可能な金額は1500万円、それも5年間での分割支払いにしなければならなかった。この交渉は難航し、蟻の会は難しい局面に立たされた。 数ヶ月後に東京都の担当者に呼び出しがあり、代表者代理として松居が都庁に赴いた。その時の担当者が再提示した条件は、「敷地代1500万円で5年間分割」と言う蟻の会の要求を全面的にのんだものであった。この時、担当係官の机の上には、北原の著書『アリの町のこどもたち』が置いてあった。 この日は1958年(昭和33年)1月20日で、蟻の会設立のちょうど8年目の日だった。なお、3日後の1月23日に北原が死去した。
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