試験研究法人等とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 試験研究法人等の意味・解説 

特定公益増進法人

(試験研究法人等 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 05:24 UTC 版)

特定公益増進法人(とくていこうえきぞうしんほうじん)とは、「公益の増進に著しく寄与する特定の法人」の略称であり、公共法人公益法人などのうち教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献、その他公益の増進に著しく寄与する法人として定められたものを指し、税制上寄附に関する特例制度がある。

沿革

科学技術の振興に寄与する寄付金の募集を容易にするため、1961年度(昭和36年度)に「試験研究法人等」として創設された。当初の対象範囲は自然科学系の研究法人や学校法人のみであったが、その後、次第に対象範囲が拡大し、1988年度(昭和63年度)から「公益の増進に著しく寄与する法人」(特定公益増進法人)と改称された[1][2]

対象法人

特定公益増進法人として、以下の法人が定められている(所得税法施行令第217条)。

  1. 独立行政法人
  2. 地方独立行政法人のうち、試験研究を目的とする法人及び病院若しくは介護老人保健施設の設置・管理を主たる目的とする法人
  3. 自動車安全運転センター日本司法支援センター日本私立学校振興・共済事業団及び日本赤十字社
  4. 公益財団法人及び公益社団法人
  5. 私立学校法第3条に規定する(一条校を運営する)学校法人及び同法第64条第4項の規定により設立された(専修学校を運営する)法人
  6. 社会福祉法人
  7. 更生保護法人

所得税の制度

個人が支出する特定公益増進法人に対する寄附金は、確定申告において、寄附金控除(所得控除)の適用を受けることができる。また、公益社団法人等に対するものは、寄附金控除の適用を受けるか、寄附金特別控除(税額控除)の適用を受けるか、いずれか有利な方を選ぶことができる。 ただし、学校の入学金、寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるものは対象とならない。(所得税法第78条、所得税法施行令第217条)

法人税の制度

法人が支出する特定公益増進法人に対する寄附金は、一般の寄附金とは別枠で、法人の資本金等や所得金額に応じた所定の限度額までの損金算入が認められる。(法人税法第37条、法人税法施行令第77条)

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 初谷勇「特定公益増進法人制度の運用と効果について――特定公益増進法人調査を踏まえて」『国際公共政策研究』第2巻第1号、大阪大学大学院国際公共政策研究科、138-139頁、1998年3月。hdl:11094/12163ISSN 1342-8101 
  2. ^ 学制百二十年史編集委員会. “学制百二十年史 第十二章 教育行財政 第一節 国における教育行財政 三 文教関係の税制”. 文部科学省. 2022年8月2日閲覧。

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「試験研究法人等」の関連用語

試験研究法人等のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



試験研究法人等のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの特定公益増進法人 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS