複占
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複占(ふくせん、英: duopoly)とは、ある財や商品の供給者が2社しか市場に存在しない状態である。1社のみの場合は独占という。
経済学でのモデルでは、主に供給量を操作変数とするクールノー競争と、価格を操作変数とするベルトラン競争が考えられることが多い。いずれの競争にしても、実現される均衡はプレイヤーが2つの企業、戦略が企業の操作変数で、利得が企業利潤である標準形ゲームのナッシュ均衡である[1]。それはカルテル(両社結託)の状態と比べると、企業は2社の利潤をともに増やす余地を残している(この現象は囚人のジレンマに属する)。同時に完全競争均衡と比べると、一般には消費者を中心に考えた経済全体のパレート効率性で劣る(この現象は市場の失敗に属する)。
複占の例
- ソフトドリンク市場における
コカ・コーラ(ザ コカ・コーラ カンパニー)と
ペプシコーラ(ペプシコ)
- ジェット機市場における
エアバスと
ボーイング
- 映画フィルム市場における
コダックと
富士フイルム
- 通信カラオケ市場における
DAM(第一興商)と
JOYSOUND(エクシング)(
コシダカがすきっとを展開していた期間を除く)
- 日本のディスクロージャー・IRに関する情報加工市場における
宝印刷と
プロネクサス
関連語彙
- ^ 『競争政策で使う経済分析ハンドブック-CPRCハンドブックシリーズ No. 1-』公正取引委員会競争政策研究センター、2012年、1-25頁。
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