著作権に関する問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 23:52 UTC 版)
「著作者人格権」も参照 ゲーム映像や静止画(スクリーンショット)は、著作権法上「映画の著作物」として保護されており、ゲーム画面を録画・撮影する行為は「映画の著作物」の「複製」となるため、著作権者の許諾を受けていない場合は著作権侵害になる。私的複製の範囲内では問題ないが、実況プレイは動画投稿サイトに実況をアップして不特定多数に見せているので私的複製とはならない。また動画投稿サイトに実況をアップし不特定多数に見せることは「公衆送信権」の侵害となり、改変ツールなどでデータを改ざんし、実況をアップするのは同一性保持権侵害となる。 権利者やゲームによっては、非営利かつ一定の条件下であれば、実況を含めたプレイ動画の投稿を容認している場合もある。セガから発売されている『ぷよぷよ!!』では、デモやストーリーを除いて、動画の投稿を容認している。『グランツーリスモ5』ではプレイ動画をYouTubeにアップロードする機能が備わっている。また、アトラスは自社の作品『ペルソナ5』の公式ホームページで、オープニング以外を収録した動画やツイートの投稿はネタバレに当たるとし、禁止した。しかし、海外では2017年4月4日に『ペルソナ5』が発売された際、実況動画の配信がゲーム内時間の7月7日までであることに対し、SNSを中心に批判が殺到した。これを受けてアトラスは、4月26日に配信可能な範囲をゲーム内時間の11月19日までに広げた。一方、『王様物語』、『ディシプリン*帝国の誕生』、『レッドファクション:ゲリラ』など、メーカーが宣伝目的で公式に公開する事例も見られる。また、PlayStation 4やXbox Oneでは生配信機能が搭載されており、ゲームタイトルが対応していれば、視聴者側では「観戦」するだけなく「アクション」も可能となっている。任天堂は2013年からYouTubeではContent IDで自社の収益になる広告を付けることを条件にプレイ動画の投稿を許諾していた。また2014年12月からニコニコ動画でも動画投稿を公認し、2015年1月からはYouTubeで上記の広告収益を動画投稿者と分け合うためのサービスも開始した(Nintendo Creators Program)2018年11月29日に自社のプレイ動画投稿のガイドラインを制定し、ガイドラインに従っていればYoutubeなどでの収益化も可能になった(それに伴ってContent IDの利用やNintendo Creators Programのサービスは終了した)「オバケイドロ」は動画配信や生放送を認めている。 明確に動画の投稿を禁止する態度を示すこともあり、2011年にアダルトゲーム制作会社の「Aile」がニコニコ動画にプレイ動画をアップしたユーザーに対し「正規購入ユーザーのゲームを楽しむ権利を貶める、愚弄する行為には徹底交戦する」と徹底抗戦をしき、示談金で和解した。宣伝になるという意見に対しデータの少なさを指摘しながらも、一本道のゲームは特に被害が大きいと語り、またアンケートで「ニコニコ動画を見て買った」と回答したのは一人だけだったという。著作権侵害の動画で経営をしているとも取れるニコニコ動画のあり方にも苦言を呈している。 また、ニコニコ動画内で「実況動画チャンネル」が新設され、公式な実況動画が配信されるような仕組みも設けられた。しかしこれを用いて実況ができるのも、それ以前に実況動画で人気を出さなくてはいけないという現状もある。 ゲーム実況やプレイ動画、ライブ配信が楽しめる動画サイトアプリ「OPENREC.tv」では、視聴者からの「エール機能」と動画の再生時に表示される広告など「OPENREC.tv」で発生した収益の一部を配信者が受け取ることができるので、これにより配信者は、利用するゲームメーカーの著作物を選択して収益化が可能になる。「OPENREC.tv」は国内で初めて、ライブ配信に限り任天堂のタイトルを使って収益を上げることを認めるという契約を結んだ。
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