自由度の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/31 18:06 UTC 版)
コンピューターゲームには「遊戯」と「映画」の2つの面があり、このどちらに重きを置くかで自由度が異なってくる。例えば、遊戯に重きを置く大富豪では、地方ローカルルールに見られるように多様性が含まれていて自由度が高くなっている。またテーブルトークRPGに関しては、シナリオを進める上で将来が決まっておらず「シナリオからストーリーを作り出す」ことで多様性が担保されている。 一方、初代『ドラゴンクエスト』(以下『ドラクエ』)を例に取ると、「竜王を倒す」という最終目標を放棄して「竜王を倒せる別の人間を推薦する」「余生を隠遁者として過ごす」などの道を選ぶことはできない。また、映画面での質においても開始直後にいきなり竜王を倒すことはできず、決められたルート・ストーリーに沿ってアイテムを集めてからでないと竜王の城へは行けない。このため遊戯に重きを置いていたそれまでの主流だったコンピュータRPGと比較して自由度が低い(あるいは「自由度がない」)」と表現する。 またゲーム機の性能向上により、1990年代中期よりゲーム中にムービーやデモが挿入されることが増えたが、こういったものが長く続き、かつスキップ不可能だと、プレイヤーにとってはゲームを「プレイしている」と言うより「見せられている」面、映画的要素が強くなり自由度が低いと感じる可能性も高くなる。 しかしながらこれらも画一的な事ではなくジャンルによってもゲームの自由度は左右される。概してロールプレイングゲームやシミュレーションゲーム、アドベンチャーゲームはゲーム目的やその手段をプレイヤー自身が決定できる幅が大きいが、アクションゲームやシューティングゲームは、遊び方のスタイルは別としても、行動できるアクションの種類に関しては自由度の幅が狭くなる。そのためプレイヤー選択など初期設定をきめ細かくしたり、ステージ選択を可能にしたり、RPGの要素を入れたりすることで自由度を持たせているものもある。 ただしいかなるゲームであっても、あらかじめプログラムされている範囲外のことはできない以上、前述の通り個人の主観、続編や類似作品の発売などの要因により自由度の感じ方は変わり得るものである。自由度はプレイヤーがゲームを選択する上で一つの基準となるが、自由度の高さは作品自体の評価の高さを直接は意味しない。
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