美容整形関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 00:56 UTC 版)
美容整形分野では、特に手術に関するトラブルもしばしば発生、社会問題となっている。この中では手術に伴う不安に便乗して様々なケア用品を売る業態もみられ、他方では一回の手術費用が相当額に達し、ローンなどでも高額となりがちなことにも絡んで、術後の結果に満足していなくても、ローンはローン会社との契約で美容整形外科の手術契約とは別口となり、支払いを続けなければならないといった消費者からの相談も国民生活センターなどに寄せられている。 似たような問題は、テレビ、ラジオ、新聞などマスコミに頻繁に紹介される一部の美容整形外科がある。実質的に人体機能に何ら支障の無いケースを術前・術後の広告中で患者に劣等感を抱かせ手術をさせようとする傾向が見られ、またそういった紹介内容が医学情報と混同される可能性がある。同問題では羞恥心も手伝って、女性の場合は医療機器とは全く異なる豊胸機器や、効果の証明のない痩身用食品、男性の場合は、身長を伸ばす効果や、髭が薄くなる効果を標榜するなんの公的承認のない機器や商品、大人のおもちゃの域の「男性自身を矯正できるグッズ」などを購入・利用し、器具使用上の問題により人体に甚大な傷を負うケースも報告されている。通常の社会生活が送れないような怪我や体の欠損には健康保険が適用され、当然、自由診療の美容整形外科よりも安価に治療を受けることができる。現在、広く行われている降鼻、二重瞼、脂肪吸引による痩身、豊胸手術、脱毛、人工植毛など自由診療の美容整形手術自由診療(保険外診療)は、病気や怪我を直すという医療保険の視点では治すべき症例とは考えないし、術後、患者の生き方自体に前向き姿勢を与えるとのポジティブな効果を評価する反面、一部には稚拙な施術によりコンプレックス産業の餌食になっていると警告する形成外科関係者もいる。 日本の一部の美容外科は、セックスや自慰行為が可能で容易に亀頭が露出できる正常な陰茎に対し「仮性包茎」という概念、産業を意図的に作り出し「包茎は女性に嫌われる」とか「包茎が原因でセックス相手の女性が子宮ガンになる」などといった、医学的には荒唐無稽に近い宣伝を繰り広げ多くの男性にコンプレックスを植え付け、外科的手術を勧めた。自費診療として、法外な医療費を請求する例も見受けられる。(詳しくは仮性包茎を参照)
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