第二合戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 10:18 UTC 版)
「コロンバンガラ島沖海戦」の記事における「第二合戦」の解説
雪風の島居威美大佐が二水戦部隊の指揮を引き継ぐと、23時36分、駆逐艦四隻(雪風、浜風、清波、夕暮)はスコールの中で18分という異常な速さで魚雷の次発装填を終えて戦場に戻った。第36.1任務群も、リアンダー、ラドフォード、ジェンキンスを分離して陣形を立て直し、北方への追跡を開始したが、第一合戦の間に前衛の駆逐艦ニコラス、オバノン、テイラーの所在が不明となっていた。23時56分、ホノルルのレーダーは右前方に複数の目標を探知する。ところが、エインズワース少将にとっては、この目標が所在不明のままの味方の駆逐艦なのか敵の部隊なのか全く判断がつかなかった。エインズワース少将の幕僚たちは「レーダーに映るのはニコラスやオバノンたちだ」と進言して同士討ちを躊躇させていた。戦史家のサミュエル・エリオット・モリソンは皮肉を込めてこの幕僚たちを「wise guy(お利口さん)」と称している。二水戦部隊は23時57分に第36.1任務群を発見すると、再びスコールを利用して距離6,500~7,400メートルの距離まで接近し、第36.1任務群が何も戦闘を起こさないうちに、7月13日0時5分に二度目の魚雷発射と砲撃を行う。二水戦部隊の砲撃により、ようやく敵味方の区別がついたエインズワース少将は、右に針路をとって砲撃を開始する。その時、二水戦部隊からの魚雷が第36.1任務群を襲い、セントルイスの艦首に1本が命中して艦首下部をもぎ取り、ホノルルの艦首と艦尾にもそれぞれ1本ずつ命中。艦尾に命中した魚雷は不発だったが、艦首に命中した魚雷は爆発してホノルルの艦首は垂れ下がった。いまや第36.1任務群の陣形は乱れ、後衛にいたグウィンがホノルルの前方に出現していた。0時14分、グウィンに魚雷が命中して大破炎上。さらにブキャナンとウッドワースが衝突事故を起こして損傷した。0時30分、二水戦部隊は戦場を離脱。これを見たエインズワース少将は追撃を命じるが、その命令に従ったのはラルフ・タルボットだけだった。二水戦部隊は5時15分、ブインに帰投した。大破したグウィンはダメージ・コントロールもうまくいかず浸水が増大し、結局グウィンは士官2名と乗員59名を道連れにして味方によって海没処分された。 輸送隊は海戦の間隙を縫って7月13日0時36分にコロンバンガラ島アリエル入江に到着し、輸送物件全ての揚陸に成功の後、1時43分にコロンバンガラ島を離れる。ブインへ帰投途中、皐月と水無月は神通の捜索に向かうが何も発見せず引き返した輸送隊は11時40分にブインに帰投した。
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