端渓硯とは? わかりやすく解説

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たんけい‐けん【端渓×硯】

読み方:たんけいけん

端渓石作った硯(すずり)。美し斑文(はんもん)があり、墨のおりもよく、古来珍重される


端渓硯

読み方:タンケイケン(tankeiken)

端渓石作った


端渓硯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/11 09:07 UTC 版)

「硯」の記事における「端渓硯」の解説

中国広東省広州西方100kmほどのところに肇慶という町がある。この町は西江という河に臨んでいて、東に斧柯山(ふかざん)がそびえる。この岩山の間を曲がりくねって流れ西江に注ぐ谷川端渓たんけい)という。深山幽谷形容される美しいこの場所で端渓硯の原石掘り出される端渓の石が硯に使われるようになったのは唐代からで、宋代量産されるようになって一躍有名になった。このころ日本にも渡って来たといわれる紫色基調にした美しい石で、石の中の淡緑色の斑点など丸み帯び中に円を持つものを「眼」(がん)という。眼のような模様もあるこの紋は石蓮化石といわれてきたが、石眼は一種の含鉄質結核体であることが実証された。つまり酸化鉄などの化合物磁気帯びて集まり形成されたものであるこうした鉄質結核体が沈積し埋蔵されたあとも、岩石生成過程でたえず変化して鉄質成分集め、暈の数が幾重もある石品形成した実用に関係ないものだが大変珍重される端渓の石は細かい彫刻にも向き様々な意匠彫刻施した硯が多く見られる。端渓硯の価値第一は≪磨墨液が持つ撥墨の範囲広さ佳さ≫である。第二第三と続く価値は硯としての本質直接関係しないが、その視覚的美しさであり、「眼」等々石紋現れ方、そして彫刻精巧さ、色合い模様などによる。第一価値除けばいずれも美術・芸術面からの価値であり、そしてこれらの作硯時代により骨董的な価値が加わる。 端渓硯には採掘される坑によって以下のようなランクがある。 老坑:最高級硯材。ここの一定の範囲から産出する硯材のみを「巌」と称することが主である。 坑仔巌:老坑に次ぐとされている。 麻仔坑:かつては老坑に匹敵するという評価もされた。 宋坑:宋代開発開始比較安価梅花坑:色合いに趣はあるが硯材としては下級とされている。 緑石坑:現代物はあまり良質ではない。

※この「端渓硯」の解説は、「硯」の解説の一部です。
「端渓硯」を含む「硯」の記事については、「硯」の概要を参照ください。

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