私鉄の同形機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 15:16 UTC 版)
「国鉄9600形蒸気機関車」の記事における「私鉄の同形機」の解説
9600形は、北海道の炭鉱鉄道を中心に同形機が製造されている。これは、軸重が軽い割に牽引力が大きいという本形式の特徴が、炭鉱鉄道の要求に合致したものといえよう。後述の払下げ機とともに石炭輸送に従事した。 三菱鉱業大夕張鉄道1937年(昭和12年)8月にNo.3(製造番号876)、1941年1月にNo.4(製造番号1300)がいずれも日立製作所で新製された。この機関車は逆機に適するよう、C56形に似た、炭庫の側部を削り、その後端を低くしたスロープ型テンダーを装備している。No.4は、当初から美唄鉄道に貸し渡されていたが、1947年(昭和22年)12月に大夕張鉄道に戻った。 1959年(昭和34年)から1960年(昭和35年)にかけて、美唄鉄道の5が貸し渡されてNo.15として使用され、1969年(昭和44年)10月に同機が転入してNo.2となった。No.2とNo.4は1974年(昭和49年)1月、No.3は同年3月に廃車となった。 三菱鉱業美唄鉄道前述のように、1941年(昭和16年)日立製作所製のNo.4が借入れられたが、1947年(昭和22年)に大夕張鉄道に戻っている。また、1940年(昭和15年)川崎車輛製の5(製造番号2393)が三菱石炭油化工業から転入しているが、1974年(昭和49年)に大夕張鉄道で廃車となった。 三菱石炭油化工業(樺太本斗郡内幌村)1940年(昭和15年)に2両 (21, 22) が川崎車輛で製造された。1両(22。製造番号2393)は、美唄鉄道に移って5となっている。21のソ連接収後の消息は不明。 夕張鉄道開業以降9600形の縮小版である11形を使用してきた夕張鉄道には、1941年(昭和16年)7月に川崎車輛製の1両(21。製造番号2530)が入線している。この機関車が、9600系蒸気機関車の最終製造車である。1975年の夕張鉄道廃止時まで在籍し、同鉄道の一部を引き継いだ専用線で行われた、映画『新幹線大爆破』の撮影でSL+貨車+DLの推進運転での爆破シーンに登場。その後、整備され栗山町に保存された。
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