禅と准胝観音とは? わかりやすく解説

禅と准胝観音

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 02:50 UTC 版)

准胝観音」の記事における「禅と准胝観音」の解説

無門関第三則 【倶胝竪指】(ぐていじゅし)より 倶胝和尚(ぐていおしょう)は禅における馬祖法嗣大梅禅法三世の法孫にあたる。この人正確な名前は伝わっていないが、准胝観音一心に信仰し修行前も、修行をなし終えてからも准胝観音真言口ずさむのが常であったため、准胝観音の別名である「七倶胝仏母」から名前を取り倶胝和尚呼ばれたこの人が寺を構えてそこの住職をしていたところ、尼僧旅姿のまま土足上がり込んで来て問答挑み、「あなたが悟りかなった言葉言えば笠を取りましょう」と迫ったが、倶胝和尚が何も答えられずにいると、尼僧吐き捨てるようにして袖を払って出て行ってしまった。倶胝和尚一山住職これでは情けなくなり悔しさのあまり涙して寝たところ、「准胝法」の特徴一つでもある夢告によって夢に神人現れて、もうすぐこの寺に生きた菩薩現れる告げられた。その十日後に天龍老師という人が現れて、その人にわけを話して教えを請うたところ、天龍老師はただ黙って指を一本立てられた。その指を見たとたんに倶胝和尚落雷打たれたようになってしまい、瞬時執着固まっていた心の底抜け無上覚りを得ることが出来たそれ以来倶胝和尚生涯にわたって准胝観音真言唱えるかたわら、ただ指を立てるだけで弟子信徒らを教化したとされている。この第三則の物語編集者無門慧開は、「覚り指先のことではない、しかし、そこが分かれば皆が釈迦牟尼仏となることができる」と批評している。いわゆる中国では、説法印正面結んで指を立てる姿の准胝観音仏像好まれる理由一つでもある。 また、明代には浙江省嘉善镸の出身である袁黄(1533-1606)という人物が、当時占い名人とされた孔先生に「三式」という運命学を学び、師の孔先生より科挙を受けることを勧められ合格すると共に、その番号までを言い当てられた。その後占い一字一句が孔先生言う通りであり、すっかり宿命論者となっていた。自身一生占ってもらったところ相応出世はするが前世の業(カルマ)により壽命53歳で、結婚はするが子供無く薄徳少福の身で失意のうちにその一生終えると予言されていた。やがて、仏縁により禅密双修の禅僧雲谷禅師出会い自身運命語ったところ、『七佛倶胝佛母心准提陀羅尼法』の呪法授かり正しく戒律守り善行を積むための『功過格』による指導受けたことによって運命呪縛脱した壽命尽きるとされた53歳時に袁了凡えんりょうぼん)と改名し、更に出世して高官となって交易漁民被害をなす倭寇平定し豊臣秀吉による朝鮮出兵の軍を退けた准胝観音への信仰により願わずして子供にも恵まれ、その寿命准提観音延命功徳と、『功過格』の積善効果により74歳まで長生きすることができた。

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