盧泰愚政権前半
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/11 13:46 UTC 版)
「韓国における政党史」の記事における「盧泰愚政権前半」の解説
前年12月の大統領選挙で露わになった地域主義に基づく政党体制の構図は、大統領選挙から四ヶ月後に行われた1988年4月の総選挙にそのまま持ち込まれ、地域主義が選挙の勝敗を左右する大きな要因となった。与党・民正党は過半数を下回って敗北、強力な地域感情を背景に全羅道とソウル市で効果的に議席を得た平民党が躍進した。この結果、韓国憲政史上初めて与党が議会での多数派の地位を失い(与小野大)、どの政党も国会での過半数を得る事ができない状態が出現した。在野勢力は、「ハンギョレ民主党」や「民衆の党」を結成して選挙に挑んだが、当選者を事実上出すことが出来なかった(ハンギョレ民主党で当選した地域区候補は、当選直後に平民党に入党)。一方で既存保守政党の民主党や平民党から出馬した盧武鉉や李海瓚といった在野出身候補者は大部分が当選し、地域主義に基づく政党政治体制の壁の厚さを痛感させられる結果となった。 表8:13代総選、主要政党の地域別得票率と議席数地域党派民正党平民党民主党共和党合計全国平均得票率34.019.323.815.6合計議席数87544627ソウル特別市 得票率26.2 27.0 23.4 16.1 議席数10 17 10 3 仁川直轄市 得票率37.5 14.1 28.3 15.5 議席数6 0 1 0 京畿道 得票率36.1 15.9 22.9 18.2 議席数16 1 4 6 江原道 得票率43.6 4.0 21.6 20.2 議席数8 0 3 1 忠清北道 得票率43.7 1.4 16.0 33.3 議席数7 0 0 2 忠清南道 得票率30.2 3.8 15.0 46.5 議席数2 0 2 13 光州直轄市 得票率9.7 88.6 0.4 0.6 議席数0 5 0 0 全羅北道 得票率28.8 61.5 1.3 2.5 議席数0 14 0 0 全羅南道 得票率22.9 67.9 0.8 1.3 議席数0 17 0 0 釜山直轄市 得票率32.1 1.9 54.3 6.8 議席数1 0 14 0 大邱直轄市 得票率48.2 0.7 28.4 13.2 議席数8 0 0 0 慶尚北道 得票率51.0 0.9 24.5 16.0 議席数17 0 2 2 慶尚南道 得票率40.2 1.0 36.9 10.3 議席数12 0 9 0 済州道 得票率36.0 6.0 27.1 3.4 議席数0 0 1 0 出典:議席数は、アジア経済研究所編『アジア動向年報 1989』(アジア経済研究所)、表1 第13回総選挙政党別当選者確定者数(25頁)。得票率は、大西裕「第5章 韓国の場合 地域主義とそのゆくえ」、表5 民主化以降の国会議員選挙政党別得票率(198〜199頁)、梅津實・森脇俊雅・坪郷實・後房雄・大西裕・山田真裕共著『新版 比較選挙政治 21世紀初頭における先進6カ国の選挙』ミネルヴァ書房。
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