登録後の遊覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 08:50 UTC 版)
2020年に就航したJR九州高速船の日韓定期航路(福岡市博多港⇔釜山)の新造船クイーンビートル(パナマ船籍)が新型コロナウイルス感染症の流行により運休となり、社員の雇用や船体の維持を図る必要から、通常外国船籍の船舶は内航海運業法により認められていないが、国土交通省から沿岸輸送特許を特例で承認されたことをうけ、定期航路復旧まで不定期に沖ノ島を外遊する日帰りクルージングのツアーとして販売する。2021年3月に初回4度実施し、2回目を5・6月に実施予定だったが福岡県に緊急事態宣言が発出されたため催行中止になった。2022年に日本船籍へ変更したことでカボタージュ(内航海運)問題を解決し、コロナ流行も下火になったことから運航を再開した。3時間半のコース中30分ほどかけ、約2キロの距離を保って島を一周する。時計回り・反時計回りになるかは現場海域の風向きで毎回異なる。 鳥居役の岩礁越しに(南東から)眺めた沖ノ島 南西方向から 西方向から、頂上付近に灯台が見える 北西方向から 北東方向から クルーズの様子(島を東方向から) また、新型コロナウイルス感染症により失われた観光需要の回復や地域経済の活性化に向け、令和3年に観光庁が地域に根ざした様々な関係者が連携して観光資源をブラッシュアップする支援業務「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」に宗像市の『世界遺産・宗像海人族 遊漁船活用による沖ノ島遠望及び体験プログラム造成事業』が選定され、地先権がある筑前大島の釣り船を利用し、沖ノ島への遊覧船とする事業の計画が始動する。以前は沖ノ島の瀬渡しをしていた渡し船が、世界遺産登録により約2キロ以内に近付けなくなり、釣り需要が減ったことへの救済的措置の意味もあり、宗像信仰を信奉する地元の漁業関係者(宗像海人族(の末裔))が船上で沖ノ島に上陸した時の話などを語り部として伝える。但し、直近に船舶職員及び小型船舶操縦者法の改正があり、船舶安全法や遊漁船業の適正化に関する法律との調整に加え、知床観光船沈没事故の発生で運航基準や装備の厳格化が求められるようになり、直ちに就航させることが難しい状況にある。
※この「登録後の遊覧」の解説は、「沖ノ島」の解説の一部です。
「登録後の遊覧」を含む「沖ノ島」の記事については、「沖ノ島」の概要を参照ください。
- 登録後の遊覧のページへのリンク