田中プラン(総合国土開発田中案要綱)
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「田中清一」の記事における「田中プラン(総合国土開発田中案要綱)」の解説
「戦後日本に一本の芯を」との志のもと、1947年(昭和22年)4月、日本政府とGHQに提案された田中プランの概要は、以下の通りである。 1:趣旨要約 日本人全部が、この狭い国土で平和な文化の高い生活を営み、食料を自給自足し、同時に各種の眠れる資源を開発するためには、人口と産業を、農業に適さない山地高地へ分散させる事が必要であり、そのために高原地帯を貫く高速道路を建設すべきである。 2:高速道路建設 道路は北海道の稚内から九州鹿児島に至る高原地帯を貫いて通る日本の幹線大道路を作る。これより表日本と裏日本の各地に連絡する道路を拡大整備する。その第一着手は最も資源が富み、かつ経済価値の高く、国家的に有利な東京-神戸間の本州縦貫中央道路とする。 ◎我々は本案を政府及び政党が国家再建の基本政策として真剣に取り上げ、国家事業として早急に実施するように要望し、その重要性を鑑みて、一般世論の喚起に努めている。 3:中央道案による利点 (イ)農耕地をつぶさず (ロ)却って農耕地、住宅地、工場敷地を広くする。 (ハ)搬出不能の木材資源三億石以上の産出 (ニ)地下資源、金、銀、銅、石灰石等の発掘 (ホ)国際観光資源の開拓 (ヘ)電源の開発 (ト)高速輸送の便、その他 4:建設費 (イ)1004億円余を要する。 (ロ)これを5ヵ年計画として1年約280億円余となる。 (ハ)日本政府事業としてやれば問題ないが、民間事業としても特殊会社による政府投資を得てやれば可能である。 (ニ)外資に依存せず、全国民が1人1日1円の国土建設目的貯金をすれば自力で達成が可能である。
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