理想の師弟とは? わかりやすく解説

理想の師弟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 03:00 UTC 版)

老子」の記事における「理想の師弟」の解説

西門守衛尹喜老子の関係についても、多様な伝説残されている。『老子道徳経』の成立は、西へ去ろうとする老子引き止めた尹喜が、迷い苦し人々を救う真実もたらす神性なる老子叡智書き残して欲しいという懇願応えたものが発端と言われる民俗学的には、この老子尹喜出逢い道教における理想的な師と弟子の関係を表したものと受け止められた。 7世紀の書『三洞珠嚢』は、老子尹喜の関係についての記述がある。老子は、西の門を通ろうとした際に農民のふりをしていた。ところが門番尹喜が見破り尊い師へ言葉請いた。老子はただちに答えようとはせず、尹喜説明求めた。彼は、己がいかに深く「道」探求しているか、そして占星長く学んで来たかを述べ改め老子教え願った。これを老子認め尹喜弟子入り許可したという。これは、門下に入る前に希望する者は試験を受けなければならないという道教における師弟規範反映している。信者には決意能力立証することが求められ求め明瞭に説明し「道」理解するために進む意思を示さなければならない。 『三洞珠嚢』によると師弟やりとりは続く。老子尹喜に『老子道徳経』を渡して弟子入り許可した際、道教一員が受けるべき数々の論理的手法学説聖典など他の教材訓示与えた。ただしこれらは道家としての初歩段階過ぎず尹喜は師に認められるために生活の全て投じた三年間を過ごし「道」理解完成させた。約束の時となり、尹喜は再び決意責務全うしたことを示すために黒い羊(青い羊?)を連れ市場師弟はまみえた。すると老子は、尹喜の名が不滅のものとして天上界記されたことを告げ不朽なる者の意匠尹喜与えるために天の行列降臨させた。物語続き老子尹喜数多く称号与え9つ天上界を含む宇宙を巡る漫遊連れて行ったという。この幻想的な旅を終えて戻った二人賢人は、野蛮人どもが跋扈する西域出発した。この「修練」「再見」「漫遊」は、中世道教における最高位への到達過程「三洞窟教訓」に比されるこの伝説では、老子道教最上位の師であり、尹喜理想的な弟子である。老子「道」具現化した存在として描かれ人類を救う教え授けている。教えを受ける尹喜試練評価経て師事そして到達という正しい段階を踏んでいる。

※この「理想の師弟」の解説は、「老子」の解説の一部です。
「理想の師弟」を含む「老子」の記事については、「老子」の概要を参照ください。

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