理想の少年
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 06:46 UTC 版)
「少年誘拐ホルマリン漬け事件」の記事における「理想の少年」の解説
Xは犯行以前から、銭湯やそろばん塾の帰りの少年を言葉巧みに誘い、わいせつな行為を行ったり、暴力を振るったりしていた。また、飼いネコを殺してバラバラにして食すこともあった。誘拐事件の数日前にXはAに声をかけていた。Aは同級生に「さっき、僕の背中を流してくれたあの人(X)に、僕は殺されるかもしれない」と話していたことが判明している。 4月1日、Aを見かけて接近、翌日の2日、執拗に銭湯でAを家に誘い、家人を銭湯に追い出す。自宅に二人きりとなり、XはAの服を脱がそうとしたが拒否されたため、殴って殺した。 XはAを殺害した後に遺体を2晩がかりで刃物でバラバラにすると、大型の金魚鉢など4つの容器にホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)漬けにして密閉して保存。精神病院Sに入院するまで毎晩それらを取り出して眺めていた。その間に、Aの家にいたずらとして身代金を要求する手紙を送った。 Xは詳細な日記『若松湯』を残していた。ノートには「ついに捜し求めていた理想の少年を見つけた」「金魚鉢に入ったあの子は、見ても見ても飽きるということがない。ホルマリン漬けになったあの子は生きているときより、いっそうかわいい」などと書いていた。 Xは精神鑑定を受け責任能力が認められ、1958年7月、懲役10年の判決を受け、控訴せず服役した。
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