【殲撃6】(せんげきろく)
中国国産で初の超音速戦闘機。
中国語では殲-6(殲撃6)を「ジエン・リオウ」と呼ぶ、またJ-6やF-6とも言う。
NATOコードはMiG-19と同じく「ファーマー」である。
殲撃6は元々中国版MiG-19で、初期型はソ連軍仕様と全く同じコピー機。
しかし、中期・後期型になると中国独自の技術の多数取り入れているため初期型とはまったく別の機体である。
1958年から開発が始まり1964年に実戦配備されたが、実戦配備までにはライセンス生産のわりに多数の機体に欠陥があったり、中ソ対立が起きたりと悲惨で、大変な苦労を要したとも言われている。
外見上での違いとしては、尾部の空気取り入れ口配置や垂直尾翼の大きさ(MiG-19PMと同等の大型のもの)、垂直尾翼の付け根部分にドラッグシュート用収納カプセルのふくらみの有無で見分けられる。
各種タイプは多数ありパキスタン・バングディッシュ・タンザニア・ベトナム・カンボジア・アルバニア・北朝鮮・エジプト・イラク・イラン等多数の国に輸出された。現在でも中国をはじめ北朝鮮・パキスタンなどで運用を続けている。
また実戦でもイラン・イラク戦争や第四次中東戦争で使用されたが、当時最新鋭であったミラージュ3やF-4ファントム2に多数が撃墜された。
しかし、ベトナム戦争ではアメリカ海軍航空隊の最新鋭機であるF-4やF-105戦闘爆撃機の被撃墜が続出したことから「ドッグファイトではMiG-21よりもMiG-19(J-6)の方が強かった」と言う不特定情報がある。
なお中国では、強撃5や殲撃7・殲轟7と交代で1990年代後半に第一線から引退し、練習機型の殲教6型も2010年までに退役している。
スペックデータ
乗員 | 1名/2名(複座型) |
全長 | 12.5m |
全高 | 3.9m |
全幅 | 9.2m |
主翼面積 | 25.0㎡ |
空虚重量 | 5,447kg |
最大離陸重量 | 7,560kg |
最大兵装搭載量 | 2,000kg |
燃料搭載量 | 1,800リットル |
エンジン | 渦噴6A型(ツマンスキーRD-9B)ターボジェット(推力36.78kN)×2基 |
最高速度 | 1,540km/h |
上昇率 | 180m/s |
実用上昇限度 | 17,900m |
航続距離 | 640km |
戦闘行動半径 | 2,200km |
固定武装 | NR-30 30mm機関砲×3門(70ラウンド(主翼)、55ラウンド(機首)) |
兵装 | 露靂2(PL-2)AAM、500kg爆弾、ロケット弾ポッド、増槽等 |
派生型
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