死刑判決・確定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:09 UTC 版)
「相模原障害者施設殺傷事件」の記事における「死刑判決・確定」の解説
判決公判は2020年3月16日に開かれ、横浜地裁(青沼潔裁判長)は被告人(植松聖)の完全責任能力を認定した上で、求刑通り植松に死刑判決を言い渡した。植松は閉廷宣言直後に挙手して裁判長に発言機会を求めたが認められず、閉廷後に『神奈川新聞』記者との接見で「『世界平和のためにマリファナが必要』と伝えたかった」「重度障害者の家族は病んでいる。『幸せだった』という被害者遺族は不幸に慣れているだけだ」などと発言した。また「死刑に値する罪とは思わないが控訴はしない。弁護人が控訴しても自分で取り下げる」と意思表明していたが、弁護人は2020年3月27日付で判決を不服として東京高等裁判所に控訴した。しかし植松自身が控訴期限となる2020年3月30日付で東京高裁への控訴を取り下げる手続きを行い、横浜地検も控訴しなかったため、控訴期限を過ぎる2020年3月31日0時(日本標準時)をもって死刑が確定した。一方、死刑囚植松の弁護人は2020年4月2日付で控訴取り下げの無効を求める書面を横浜地裁に提出した。 死刑確定後、死刑囚となった植松は家族・弁護士を除く外部の人間との接見を禁止され、2020年4月7日に身柄を横浜拘置支所から死刑執行設備(刑場)を有する東京拘置所へ移送された。その後、同年10月(23日 - 25日)に開催された「死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金 第16回死刑囚表現展」に「より多くの人が幸せに生きるための7項目」として、従前の主張と同様に「意思疎通の取れない人間は安楽死させるべきだ」などと記した文字作品を応募している。 死刑判決を受けて神奈川県知事の黒岩祐治は神奈川県庁で記者会見し「植松に対する怒りが消えることはない。社会全体で植松の思想を否定すべきだ」と述べたほか、相模原市長・本村賢太郎も「事件を風化させず『共生社会』実現に取り組みたい」コメントした。
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