横浜市営地下鉄接続駅問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 06:17 UTC 版)
「多摩田園都市」の記事における「横浜市営地下鉄接続駅問題」の解説
「横浜市営地下鉄ブルーライン」も参照 港北ニュータウンの基幹交通路線となる横浜市営地下鉄3号線と、東急田園都市線の接続駅について、1971年6月に作成された港北ニュータウン基本計画では具体的な接続駅を決定していなかったが、同年9月横浜市は東急に接続駅について問い合わせを行い、東急は快速(当時)の停車駅で、駅周辺に東急の所有地が多数あることから接続駅設置に便宜を図ることができるなどとして、たまプラーザ駅が最も良い接続駅であると回答した。 その後、横浜市交通局は、東名高速道路及び国道246号線との交差が容易で、将来小田急線方面に延伸するのに都合が良く、路線延長が短くなり工事費が安くなるという理由から、当時は未だ設置されていなかった、元石川駅(現在のあざみ野駅)を接続駅とする結論を出した。 それに対して、東急側は将来的に急行停車を予定していた、たまプラーザ駅を接続駅とすることを横浜市側に要望したが、市の負担で東京方面へのアクセス性向上を図るのは営業的にも好ましくないなどの理由で、元石川駅を接続駅とする方針を変えなかった。このため、両者の話し合いによる円満解決を求めて、運輸省は路線免許の交付を保留した。 1981年に美しが丘連合自治会が、東急と横浜市に対して、横浜市営地下鉄3号線の接続駅をたまプラーザ駅とするように1万人の署名を集めて要望したが、横浜市議会は全会一致でこれを却下した。 その後、東急と横浜市が改めて交渉し、1984年に東急が横浜市側の要求を受け入れ、あざみ野駅を接続駅とする事で合意した。 1993年3月18日に地下鉄3号線が新横浜駅からあざみ野駅まで延長開業し、港北ニュータウンから東京都区内への通勤・通学客や、新横浜駅で東海道新幹線を利用する東急沿線の遠距離利用客があざみ野駅で乗り換えられるようになったが、田園都市線の急行や快速はいずれもあざみ野駅を通過したままだった。あざみ野駅の利用客は増加を続け、急行停車駅に匹敵するほどになったが、渋谷方面から急行や快速を利用した乗客は緩急接続駅の鷺沼駅か、あざみ野駅の隣駅であるたまプラーザ駅での乗り換えが必要で、住民からはあざみ野駅急行停車への強い要望があった。これに対し、東急は2000年9月に横浜市に向けた回答で、青葉台駅以西からの所要時間増加を避けるために藤が丘駅での急行待避設備整備を進め、その完成で停車要望に応えるという姿勢を取った。結果、2002年3月28日のダイヤ改正であざみ野駅への急行停車が実現し、同年6月に新横浜の横浜国際総合競技場で決勝戦を含む4試合が開催された2002 FIFAワールドカップ(サッカーW杯日韓大会)輸送も含めた利便性の向上が果たされた。
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