標準電波による標準時の通報
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 02:39 UTC 版)
「日本標準時」の記事における「標準電波による標準時の通報」の解説
1948年(昭和23年)4月標準電波に礼文島における日食観測の為、分秒信号を試験的にのせ非常に良い結果を得る。 8月1日昭和23年文部省/逓信省告示第1号により、標準(周波数及び秒報時)電波の発射が開始され、逓信省電波局が発射する標準電波で三鷹の東京天文台からの制御により、短点方式(約0.1 s長)による秒報時(確度0.03秒)が行われた。なお、発射した標準電波の秒信号の修正は東京天文台において計算の上、別途官報に発表するとされた。報時はJJCによる定刻報時の日本式と学用式に加えて、JJYでの分秒報時の3形式となる。 12月15日電気通信省設置法 第5条で電気通信省が有する権限として「周波数標準値を定め、標準電波を発射し、及び標準時を放送すること。」が定められ、第35条で電気通信省電波庁技術部がその事務をつかさどるとされた。 1949年(昭和24年)5月31日国立学校設置法が制定され、天文学に関する事項の攻究並びに天象観測、暦書編製、時の測定、報時及び時計の検定に関する事務が東京天文台の目的とされた。 12月16日周波数の一次標準器、報時用電鍵装置(東京天文台より移設)、標準電波発射施設が一体となった電波庁電波部標準電波課標準局(小金井市緑町)の施設が完成する。 1950年(昭和25年)4月東京天文台に今までの子午儀に代わって、時刻と一緒に緯度も測れる写真天頂筒 (PZT) が完成する。子午儀による観測精度では、1組10個の星を使って0.01秒程度であり、標準時計の保時精度に劣っているため、写真天頂筒 (PZT) を使った精度の高い観測が研究されるといわれる。 6月1日電波法と電波監理委員会設置法が施行され、電気通信省電波庁は電波監理委員会電波監理総局に改組される。電波監理委員会は周波数標準値を定め、標準電波を発射し、及び標準時を通報する権限を有し、電波監理委員会電波監理総局電波部がその事務をつかさどるとされる。これ以後、標準電波で通報される標準時については、電波法や無線局運用規則に基づいて告示されることになる。
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