本格的な吟味開始と明らかになった幕府要人の関与とは? わかりやすく解説

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本格的な吟味開始と明らかになった幕府要人の関与

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 16:44 UTC 版)

郡上一揆」の記事における「本格的な吟味開始と明らかになった幕府要人の関与」の解説

宝暦8年7月20日1758年8月23日)、江戸城寺社奉行阿部正右町奉行依田政次勘定奉行菅沼定秀、大目付神尾元数、目付牧野成賢の5名が呼び出され老中酒井忠寄から2通の箱訴状、これまでの吟味結果記した吟味書等、関係書類手渡された上、評定所の御詮議懸り任命され老中指揮の下で郡上一揆に関する吟味を行うように命じられた。これは五手掛呼ばれる幕府評定所における裁判で最も大規模な体制であり、また江戸時代通じて百姓一揆裁判評定所の御詮議懸り任命された例郡上一揆のみである。 幕府の中で評定所詮議懸りによる吟味指揮取ったのが、勝手掛老中首座堀田正亮老中酒井忠寄、そして御用取次であった田沼意次であった田沼は御詮議懸りメンバー依田次に対し、この事件将軍のお疑いかかっているので、勘定奉行大橋親義、寺社奉行本多忠央関与しているからといって、少しも手加減する要は無いと申し渡した。 郡上一揆幕府評定所詮議懸りによる吟味は、このように幕府内部問題解決主目的として開始された。そのため吟味開始翌日早くも大橋親義が尋問されたのを皮切りに美濃郡代青木次郎九郎その手代、郡上藩役人尋問先行して行われた吟味の中で美濃郡代郡上藩年貢徴収法改正への介入は、寺社奉行本多忠央から勘定奉行大橋親義への働きかけが行われ、その上で美濃郡代青木次郎九郎に対して上司である大橋親義が命じたということ明らかになった。まず宝暦8年8月3日1758年9月4日)、大橋親義は佐竹壱岐守へ預処分言い渡された。そして宝暦8年8月22日1758年9月23日)には、老中酒井忠寄石徹白騒動についても郡上一揆吟味同じく評定所詮議懸りが行うよう、御詮議懸りの5名に覚書交付した。 さらに吟味過程で、美濃郡代による郡上藩年貢徴収法改正への介入関与した幕府高官本多忠央大橋親義だけではなく大目付曲淵英元、そして老中本多正珍関与していたことまで明らかとなった青木次郎九郎提出した書状老中本多正珍の名を見出した詮議懸りは、宝暦8年8月25日1758年9月26日)、さっそく吟味指揮取っていた勝手掛老中首座堀田正亮老中酒井忠寄御用取次田沼意次報告するとともに言語不明瞭な将軍家重の言葉良く解するため、将軍側近となっていた大岡忠光にまで報告が行われた。宝暦8年9月2日1758年10月3日)、老中本多正珍罷免され、翌宝暦8年9月3日1758年10月4日)には御用取次田沼意次郡上一揆石徹白騒動吟味への参加命じられることになる。将軍側近である御用取次評定所吟味参加した例はこれまで無く幕府中枢の老中まで事件関与していたことが明らかとなり、幕府評定所詮議懸りによる吟味主目的であった幕府高官事件関与解明とその解決困難を極める中、将軍信頼厚い田沼意次吟味参加することによって事件処理円滑化を図ったものと考えられる

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