星座のなりたち
星占いや伝説によって約5000年前に誕生した星座
星座は今から約5000年ほど前、メソポタミアに住んでいたカルデア人によってつくられたといわれています。バビロニアの広野で羊飼いをしていた彼らは、星占いの必要性もあり、目ぼしい星たちに名前をつけることを思いついたのです。これがいろいろな民族の言い伝えとともにギリシャに伝わり、約2000年ほど前の学者、プトレマイオスによって整理されました。これが星座の原形です。星座の伝説はギリシャ神話にもとづいたものが多く、現在では全天に88の星座を見ることができます。
星により、いろいろな情報を知ることができた古代の人々
星空(宇宙)は神の世界だと信じていた古代の人々は、星を観察することによっていろいろなことを知ることができました。古代エジプトでは、「母なる川」ナイル川の氾濫(はんらん)を星の動きにより正確に知ることができましたし、農作物の植え付けや刈り入れ時期も星によって推測(すいそく)することができたのです。また、紀元前3000年ごろ、メソポタミア人たちは東南アジアからハワイ諸島へ太平洋を移動したといわれていますが、これも星にみちびかれて航海をしたのだろうと考えられています。
黄道上にある12星座のはじまりと星座の名前
紀元前2800年ごろ、星座をつくったといわれる古代カルデア人たちは、太陽が1年間に天球を1周する道、つまり黄道(こうどう)にそって星座を12個つくりました。これらは「黄道12星座」と呼ばれています。星座は春分点から順に、うお、おひつじ、おうし、ふたご、かに、しし、おとめ、てんびん、さそり、いて、やぎ、みずがめ座となっています。12星座がつくられたころ、4月の太陽の見える見かけの方向にはおひつじ座が、5月にはおうし座がありました。これが星占いなどで使われる星座の暦(こよみ)です。
国際天文連合により、88の正式な星座が決定
古代人がつくった星座は、その後少しずつ数が増えていき、紀元前270年ごろには44個、紀元200年ごろになると48個となりました。東洋やエジプトなどでも、ことなった星座が使われていたため、世界中の星座を合わせると100個以上もありました。そこで国際天文連合の学会で、正式な88個の星座を決定しました。これらは赤経と赤緯の方向の直線で分けられ、なるべく古代からの姿をこわさないようくふうされています。
Weblioに収録されているすべての辞書から星座のなりたちを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から星座のなりたち を検索
- 星座のなりたちのページへのリンク