日本伝道会議
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日本伝道会議(にほんでんどうかいぎ、JCE[1])は、日本の福音派の伝道会議である。
第一回日本伝道会議
1974年6月3日から6月7日まで、「日本をキリストへ!」をテーマに掲げ、日本福音同盟 (JEA) が主催し、安藤仲市が実行委員長を務め、京都市の京都会館で開催された[2]。ジョン・ストットによる使徒の働きの聖書講解が行われた[2]。日本における最初の伝道会議。
京都宣言(1974年)
第一回日本伝道会議最終日の6月7日に京都宣言[3]が採択され、聖書を誤りない神のことばと信じる聖書信仰およびイエス・キリストが唯一の救い主であり、神の国は神の力によってのみ完成することなどを宣言した[2]。
また、この宣言で「新普遍救済主義」(ネオ・ユニバーサリズム)は聖書に基づかない誤りであるとして否定した[4]。これは第二回日本伝道会議で採択された京都宣言(1982年)でも同様に主張された[5]。普遍救済説 (Universalism) は古代キリスト教からある説で[6][7]、その現代版の一つである「新普遍救済主義と呼ばれるもの」はキリスト教を信仰しなくてもイエス・キリストの十字架における贖罪のおかげで全人類は救われるという主張である[8]。
第二回日本伝道会議
1982年6月7日から6月10日まで、「日本をキリストへ-終末と宣教」をテーマとして、安藤仲市が実行委員長を務め、日本福音同盟が主催した。京都宣言[9]が採択された。京都宣言は尾山令仁を委員長とする起草委員会が作成した。
第三回日本伝道会議
1991年6月4日から6月7日まで、「日本、アジア、そして世界へ」をテーマとして、泉田昭が実行委員長を務め、日本福音同盟が主催した。塩原宣言[10]が採択された。
第四回日本伝道会議
2000年6月28日から6月30日まで、約2300人が参加して沖縄コンベンションセンターにて開催された。「和解の福音に生きる」をテーマとして、日本福音同盟を中心とした実行委員会が主催した。エリザベス・エリオット夫人がメイン講師の一人だった。沖縄宣言[11]が採択された。
第五回日本伝道会議
2009年9月21日から9月24日まで、2000人以上が参加して札幌コンベンションセンターにて開催された。「危機の時代」(エレミヤ書14:19)を聖句として掲げ、「危機の時代における宣教協力 −もっと広く、もっと深く−」をテーマとし、日本プロテスタント宣教150周年記念行事の一つとして、日本福音同盟を中心とした実行委員会が主催した。ナレンドラ・ジョン(インド・フリーメソジスト教会監督)による聖書講解が行われた。東京基督神学校校長である山口陽一が基調講演「日本開国とプロテスタント宣教150年」を行った。竿代照夫(イムマヌエル綜合伝道団代表)のメッセージは「危機の時代における宣教協力-宣教協力の理念と実践-」。札幌宣言[12]が採択された。
第六回日本伝道会議
2016年9月27日から9月30日まで「再生へのRe-VISION~福音・世界・可能性~」をテーマに、福音派の牧師・信徒・神学生など延べ約2100名が参加して、神戸コンベンションセンターにて開催された[1]。主講師としてクリストファー・J・H・ライトが4回の講演を行った[1]。前回まで各回ごとに採択された宣言に代わって、今回は個別のプロジェクトによる「次の伝道会議へのロードマップ」が表明された[13]。
JCE7 第七回日本伝道会議
2023年9月19日から9月23日まで、岐阜市にある長良川国際会議場にて、テーマとして「『おわり』から『はじめる』宣教協力」を掲げ、JCE7実行委員会が主催し、基督兄弟団ニューコミュニティ西宮チャペルの牧師である小平牧生(こだいら まきお[14])が実行委員長を務め、日本全国から牧師・信徒・神学生・宣教師ら計約1200名が参加して開催された[13]。
宣言文作成委員会が公表した一次案をもとにし、各地域大会での意見を取り入れた[13]『「おわり」から「はじめる」私たちの祈り』[15]が公表された。
脚注
- ^ a b c 「第6回日本伝道会議 初の「コイノニア」導入で2千人が交わり深め、キリスト者の一致を再確認」『クリスチャン・トゥデイ』2016年10月25日。2025年5月15日閲覧。
- ^ a b c 『基督教年鑑 1975年版』キリスト新聞社、1975年、91-92頁。
- ^ 「京都宣言全文」『クリスチャン新聞』。2025年5月13日閲覧。
- ^ 『基督教年鑑 1975年版』キリスト新聞社、1975年、92頁。
- ^ 宇田進『福音主義キリスト教とは何か : 福音派教会のルーツをさぐる』いのちのことば社、1984年、234頁。
- ^ 「普遍救済説」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』ブリタニカジャパン、コトバンク。
- ^ 普遍救済論者であると見なされてしばしば批難されるカール・バルトの言説については議論がある(神代真砂実「カール・バルトの神学における神の永遠の選び」第13回日本伝道協議会主題講演)。
- ^ 尾山令仁『キリスト教への「誤解」を正す』いのちのことば社、1986年、39頁。
- ^ 「第二回日本伝道会議 京都宣言」『クリスチャン新聞』。2025年5月13日閲覧。
- ^ 「第三回日本伝道会議 塩原宣言」『クリスチャン新聞』1991年6月23日。2025年5月13日閲覧。
- ^ 「第4回日本伝道会議・沖縄宣言(第一章)」『クリスチャン新聞』2000年7月16日。2025年5月13日閲覧。
- ^ 「第5回日本伝道会議 札幌宣言」『クリスチャン新聞』2009年10月11日。2025年5月13日閲覧。
- ^ a b c 「第7回日本伝道会議@岐阜レポート 〝福音派〟牧師・信徒ら約1200人集う 「おわり」から「はじめる」覚悟 2023年10月1日」『Kirishin(キリ新)』キリスト新聞社、2023年10月1日。2025年5月13日閲覧。
- ^ 「ごあいさつ」ニューコミュニティ西宮チャペル。2025年5月13日閲覧。
- ^ 『「おわり」から「はじめる」私たちの祈り』JCE7 第七回日本伝道会議。2025年5月13日閲覧。
参考文献
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- 第2回日本伝道会議「京都宣言」解説作成委員会『京都宣言 解説と注釈』いのちのことば社、1982年。ISBN 4-264-00574-4。
- 『日本をキリストへ : 終末と世界宣教・第2回日本伝道会議講演集』日本福音同盟 発行、いのちのことば社 発売、1982年。
- 日本福音同盟『日本の福音派 : 日本福音同盟15周年記念』日本福音同盟、いのちのことば社 発売、1984年。
- 日本福音同盟 編『地に住み、誠実を : 日本の福音派21世紀ヘの選択』いのちのことば社、1996年。ISBN 4264016304。
- 中村敏『日本における福音派の歴史 : もう一つの日本キリスト教史』いのちのことば社、2000年。ISBN 4-264-01826-9。
- JEA記録誌編集委員会 編『21世紀の福音派のパラダイムを求めて』日本福音同盟、いのちのことば社 発売、2006年。ISBN 4264024323。
関連項目
外部リンク
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