教授・学長として:医学教育改革・推進、学生支援
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東京女子医科大学では当時の吉岡守正学長の強いリーダーシップの下で全学的な取組みにより画期的な医学教育改革が行われ、1990年から「MDプログラム1990」が実施された。問題基盤型学習(Problem-based learning, PBL)として自己学習・自己開発を促進するグループ学習「テュートリアル教育」、従来の学体系による講座別の講義に代わる統合的なカリキュラム、患者-医師の良好な関係とチーム医療を可能にする人間関係教育(ヒューマン・リレーションズ)が導入され、医学教育学教室(のちに講座)が開設された。宮崎らは生体現象別あるいは器官系別の統合カリキュラムを創作し、1994年から実施された。1996年、吉岡学長逝去直後に同大で開催された第28回日本医学教育学会で全国に発信した。1990年代に確立した先駆的な医学教育は、東京女子医大がモデル校となり医学教育改革が全国的に拡大。2001年には「医学教育モデル・コア・カリキュラム」が設定された。これに準拠して2005年からコンピューターを用いた共用試験(CBT)、客観的臨床能力試験(OSCE)が実施されるに至っている。 学長在任中、東京女子医大の医学部・看護学部教育では文部科学省の「特色ある大学教育推進プログラム」により、2007年から2013年の間に計5つのプロジェクトが採択され遂行された。特に「国際基準の医学教育実践と質保証」のプロジェクトにおいて次世代「MDプログラム2011」を導入するとともに、2012年には世界医学教育連盟のグローバルスタンダードに基づく国際外部評価を我が国で初めて受審し高評価を得ている。これを受け、国際基準に対応した医学教育認証評価制度が確立した。 また、学生の国際交流を推進して14の相手校と短期交換留学を行い、毎年2校から4校と相互表敬訪問を行った。学生委員会では、学生生活、勉学、経済問題などのアドバイスとクラブ活動の支援を実施した。医学生のスポーツの祭典である東日本医科学生総合体育大会(東医体)の活動に対し、宮崎は連盟の理事を16年間務め大会運営をサポートし続けた。スポーツ施設に恵まれない東京女子医大の運動部活動を支援し、30年以上競技の応援を続けている。これらの活動を通して出会った多数の卒業生・学生アスリートと親交を結ぶ。また、自身も大のスポーツ好きとして知られている。
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