戦争・政治弾圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 15:08 UTC 版)
中世ヨーロッパの三十年戦争では、ドイツの多数の農村が廃村になったといわれている。ここには、第二次世界大戦以降における顕著な事例が列記されている。 日本の小笠原諸島にある東京都小笠原村硫黄島、北硫黄島は、本土決戦に備えて、島全体を要塞化するために、島の住民全員を他の土地に強制移住させた。硫黄島の戦いはその後に起きており、太平洋戦争終結後も硫黄島島民の帰島は出来ず、硫黄島航空基地が設置され、一般人の無断上陸が禁じられている。 フランスのオラドゥール=シュル=グラヌは、1944年6月10日にナチス・ドイツによる虐殺が行われ、住民の殆どが死亡した。戦後シャルル・ド・ゴールは、オラドゥールの再建をしない事を決め、廃墟のまま放置されており、村全体が反ナチズムのプロパガンダとなっている。 朝鮮半島の38度線付近では、朝鮮戦争による破壊や非武装地帯の設置による民間人の立ち入り禁止措置を受け、鉄原郡(旧鉄原邑)や長湍郡のようにゴーストタウン化した場所がいくつかある。 シリアの領土であるゴラン高原のクネイトラは、第三次中東戦争でイスラエルに占領され、第四次中東戦争後のイスラエル撤退時に大きな破壊を受けた。主権を回復したシリアは「イスラエルの侵略」に対するプロパガンダ目的で街を復旧させず、崩壊したモスク、教会、病院などの施設を全て廃墟にしたまま放置している。 民主カンプチアを率いるクメール・ルージュ(ポル・ポト派)は、極端な毛沢東思想に基づいて都市文明そのものの否定を企図し、首都・プノンペンを始めとする全土の都市住民を農村へ強制移住させた。それにより、クメール共和国時代に200万人を超えていたプノンペンの人口は僅か5000人まで減少し、ゴーストタウン状態となった。 キプロスのヴァローシャは世界有数のリゾート地であり、ハリウッドのセレブリティも訪れるほどだったが、1974年6月に発生したトルコ軍のキプロス侵攻により占領下におかれ、一般人の立ち入りは現在も制限されている。
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