意匠について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 14:03 UTC 版)
おおむね下記の3種類に分類されるが、「全周鍔付」など特殊な形状の製品も存在する。 MP型古くから存在し、現在においてもなお広範に使用されているシンプルな球体形状の保護帽であり、一般的に“ドカヘル”(土方用ヘルメット)と言うとまず思い浮かべる形状である。終戦直後、物資の不足した時代に米軍憲兵 (Military Police, MP) が使用していたM1ヘルメットを放出し、それを買い取った日本の保護帽メーカーが鉄兜(九〇式鉄帽)の内帽を手直しして取り付け、販売したことが始まりで、またその名称の由来でもある。なお、当時はベークライトを原料に使用していた。機能、デザインともに豊富な欧米型(アメリカンタイプ)の普及に伴い、野球帽型ともども影が薄くなりつつあるが、両形状と比較して「飛来物等の衝撃を逃しやすい」「物体への引っ掛かりが少ない」「視界が妨げられない」という点では最も優れた形状といえ、価格も安価な部類に入ることから保護帽に対して多機能を求められず、最低限の目的である頭部保護機能を満足すれば良い作業用、および防災備蓄用品として引き続き多用されている。 野球帽型その名のとおり、野球帽に似せた形状の保護帽である。1955年(昭和30年)〜1957年(昭和32年)ごろ、主に運輸・物流業界から「よりコンパクトな保護帽を出してほしい」との要望を受けて開発されたが、のちには工場などにおいても布帽子(通常の作業帽)の代替として使用されていく様になった。近年でも運輸・物流業界では野球帽型の使用割合が比較的高かったが、MP型とならんでデザイン面で選択肢が豊富な欧米型へ変更する流れが強くなっている。 欧米型アメリカンタイプとも言う。野球帽型と同様の庇に加え、前頭部に設けた補強用のリブ(出っ張り)を特徴とする保護帽であり、国内においても1985年(昭和60年)ごろより製造・販売が開始された。それまでの保護帽業界は長らくMP型と野球帽型しか存在しない世界であったが、デザイン面や、後述する機能の豊富さから現在では欧米型が主流となっており、いち早く普及した建設業界をはじめ、依然MP型の採用割合が高かった製造業や、防災備蓄用品としての保護帽にも欧米型が選択される事例が増加している。
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