復活後に起きた重大故障や修繕
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「国鉄D51形蒸気機関車498号機」の記事における「復活後に起きた重大故障や修繕」の解説
当機は各地での出張運転の頻度からたびたび故障を来たし、稀に運行中止の事態に至る重傷を負うことも珍しくなかった。1997年2月の「SL磐梯・会津路号」の運転時、動輪周りに深いダメージを負い数か月間運転不能に陥ったことがある。この際、予定されていた同3月の「SLえちご阿賀野号」(磐越西線:新津 - 津川間)や同5月の「SLあきた号」(奥羽本線:秋田 - 横手間)の牽引ができなくなり、「SLえちご阿賀野号」は秩父鉄道のC58 363による代走牽引に、「SLあきた号」は運転日を2か月ほど延長する事態となった。また、2008年12月には、当機は陸羽東線で運行を予定していた「SL湯けむり号」の試運転に向けて小牛田運輸区にて火入れを行った際に、指導にあたっていた機関士の確認ミスによるボイラーの空焚きを起こし火室を破損、当時修理には最大1年半かかる見込みと報道された。このため真岡鐵道のC11 325を緊急手配して同機を本務機に、後補機にはDE10形ディーゼル機関車を連結して代走した。また2009年1月のEF55ファン感謝祭で使用されるSLは「SLえちご阿賀野号」で代走していたC58 363に、同年2月13 - 15日に京葉線・内房線千葉みなと - 木更津間で運転の「SL春さきどり号」牽引機はC57 180に変更された。その後、報道時の半分の9か月で修理が完了した当機は、2009年10月1日 - 11月30日の土休日にかけて高崎 - 水上間で運行される「SLみなかみ」で復活することが発表されていたが、実際には少々前倒しされ、9月19 - 23日のシルバーウィークに復帰した(21日は運転なし)。 いずれも「SL奥利根号(SLみなかみ)」などにも影響し、電気機関車やディーゼル機関車による代行運転が生じている。こうした出来事が契機となって、JR東日本では予備機確保のもと、動態復元候補となる全国各地に存在する静態保存SLの調査に乗り出すこととなり、2009年6月11日、伊勢崎市の華蔵寺公園で静態保存されていたC61 20を3億円をかけ、2011年を目標に動態復元すると発表した。なお、同機は2011年3月に復元が完了して3月31日付で車籍が復活、同年4月から本線での試運転を開始して6月4日から営業運転を開始している。 2013年4月に5回目の全般検査を出場したが、上越線で仕上げとなる本線試運転にて先輪から異音を発するのが確認された。調査の結果、先輪に傷が入っているのが判明し、7月7日の「SL七夕みなかみ号」で一旦営業運転から離脱し、のちに何度か調整のための試運転を重ね、8月13日の「SLみなかみ」より運転再開。しかしその後も不調が続き、同10月20日の「SLググっとぐんま碓氷」牽引中、シリンダーに不具合が発生している。その不具合も解消し、11月2日に運転に復帰した。
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