強震計、震度計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 08:13 UTC 版)
固有振動数が低い錘を用い、強い揺れを記録する。 震度計は強震計の一種である。日本の地震の震度の観測と発表は、気象庁で明治17年(1884年)以来100年以上にわたってすべて職員の体感で行われていた。震度計は、気象庁が平成3年(1991年)に世界で初めて開発し、平成8年(1996年)4月から全て震度計による観測に切り替え、体感観測を廃止した。 日本では、国の機関(気象庁、防災科学技術研究所、国土交通省)や自治体、大学、民間企業(高速道路会社、鉄道事業者、NTT、ガス会社、電力会社、建設会社)が独自に地震観測を行っている。現在、これら各機関の強震計の設置台数を総合すると全国で10000台を超えるといわれている。 気象庁:全国約600カ所に気象庁95型震度計を設置。 旧自治省(現総務省)消防庁:自治体震度情報ネットワークとして、気象庁の計測震度計が設置されていない市町村に震度計を設置。 国土交通省:所管の河川、ダム、道路などの公共土木施設に強震計を設置。 横浜市:独自に横浜市内150カ所に強震計を設置。 防災科学技術研究所:強震観測網(K-NET , KiK-net)が全国に1735台(2012年2月現在)を設置。 震度の情報は国民生活への影響が大きいこともあり、地震波を計測する地震計(強震計)も改良が行われている。これまでは身近な構造物に被害をもたらす固有周期が0.5秒-2秒の「やや短周期」の地震波に感度のピークを設定することが多かった。しかし近年はより長大な構造物が増加し、固有周期が2秒-20秒の「やや長周期」にまで感度のピークを広げて設計している。大規模災害に繋がる断層地震ではさらに20秒-200秒の長周期が現れることが知られており、これを観測する強震計も設計されている。
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