岩鏡とは? わかりやすく解説

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いわ‐かがみ〔いは‐〕【岩鏡】

読み方:いわかがみ

イワウメ科常緑多年草深山自生。高さ約10センチ根元から多数出るは、円形で縁にぎざぎざがある。夏、花びらの先が細かく裂けた淡紅色の花を数個開く。


いわかがみ (岩鏡)

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岩鏡

読み方:イワカガミ(iwakagami)

イワウメ科常緑多年草園芸植物

学名 Schizocodon soldanelloides


岩鏡

読み方:イワカガミ(iwakagami)

イワウメ科常緑多年草で、の質に昔の鏡のような光沢があるのでこの名がある

季節

分類 植物


イワカガミ

(岩鏡 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/26 03:38 UTC 版)

イワカガミ
福島県会津地方 2009年6月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
: ツツジ目 Ericales
: イワウメ科 Diapensiaceae
: イワカガミ属 Schizocodon
: イワカガミ
S. soldanelloides
学名
Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. soldanelloides[1]
シノニム
  • Shortia soldanelloides (Siebold et Zucc.) Makino[2]
和名
イワカガミ(岩鏡)[3][4]

イワカガミ(岩鏡、学名:Schizocodon soldanelloides)は、イワウメ科イワカガミ属常緑多年草[3][4][5]高山植物の一種ではあるが、実質的には低山帯から高山帯まで幅広く分布する[6]

特徴

は細く、地を這って、茎の先に葉が束生する。は厚く光沢があり、葉身は円形で、長さ幅ともに3-6cmになり、先は円形または広三角形で頂部は短くとがり、縁はとがった鋸歯があり、基部はわずかに心形となり、長い葉柄がある[3][4][5]。葉の基部の側脈は1か所に集まる[7]

花期は4-7月。束生した葉の中央から高さ10-20cmになる花茎を伸ばし、先端に3-10個の総状花序につける。花は淡紅色。片は5個で、裂片は長楕円形。花冠は径1-1.5cmになり、漏斗状で5裂し、裂片の縁はさらに裂ける。雄蕊5個と短い仮雄蕊5個がある。雌蕊は1個。果実は径3-4mmになる球形の蒴果となる[3][4][5]

分布と生育環境

北海道、本州、四国、九州の高山帯から山地に分布し、草地や岩場に生育する[3][4][5]

名前の由来

和名イワカガミは、「岩鏡」の意で、岩場に多く生え、葉に光沢があることから「鏡」に見立てたもの[3][5]

種小名 soldanelloides は、「サクラソウ科Soldanella属に似た」の意味で、Soldanella は、イタリア語の soldo(小さいコイン)に葉が似ることの意味[3]。なお、ヨーロッパ原産で、日本で栽培種として流通しているサクラソウ科の Soldanella alpine L.[8]には、「イワカガミダマシ」の和名がついている[8]

下位分類

生育地によって植物体の大きさに変異があり、コイワカガミ、イワカガミ、オオイワカガミという名があてられているが、それらの中間型が存在し、変異も連続的で、類型分類では区別できないという見解がある。DNA集団遺伝構造解析では、それらについてまったく違いが認められないという[5]が、YListで「標準」とされているものについて、次に示す。

  • シロバナイワカガミ Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. soldanelloides f. leucanthus H.Hara[9] - 基本種の白花品種
  • コイワカガミ Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. soldanelloides f. alpinus Maxim.[10] - 高山に生え、全体に矮小化しており、葉の鋸歯があまりとがらないもの[5]
  • オオイワカガミ Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. magnus (Makino) H.Hara[11] - 葉が大型で円形、長さ幅ともに8-12cmになり、縁に多数のとがった鋸歯があるもの。北海道南部から本州の東北地方、中部地方の日本海側に分布し、多雪地帯のブナ林の林床に群落をつくる[5]
  • シロバナオオイワカガミ Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. magnus (Makino) H.Hara f. niveus H.Hara[12] - 和名、学名からするとオオイワカガミの白花品種であるが、YListのノートでは、本品種のタイプ標本の採集地が日本海側ではない山梨県青木ヶ原であることから、「これはヤマイワカガミ系では?」の記載がある[12]
  • ナガバイワカガミ Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. longifolius (T.Yamaz.) T.Shimizu[13]
  • シロバナナガバイワカガミ Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. longifolius (T.Yamaz.) T.Shimizu f. albiflorus T.Shimizu[14]
  • ヒメコイワカガミ Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var. minimus (Makino) H.Hara[15] - 屋久島の上部に生え、葉がごく小さく、縁の鋸歯が少ないもの。これは最初、牧野富太郎(1912)によってイワカガミの品種とされ、その後、山崎敬(1968)によってヒメイワカガミの変種とされるなど、分類が混乱していた。現在はDNA集団遺伝構造解析で、イワカガミの変種とされる[5]

ギャラリー

脚注

  1. ^ イワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  2. ^ イワカガミ(シノニム) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  3. ^ a b c d e f g 『新牧野日本植物圖鑑』p.524, p.1347
  4. ^ a b c d e 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.376
  5. ^ a b c d e f g h i 『改訂新版 日本の野生植物 4』pp.213-214
  6. ^ 『山溪ハンディ図鑑8 高山に咲く花』pp.181-182
  7. ^ 山崎, 敬 (1990). “イワカガミ・イワウチワ属の追記”. 植物研究雑誌 65 (10): 311. doi:10.51033/jjapbot.65_10_8522. 
  8. ^ a b イワカガミダマシ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  9. ^ シロバナイワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  10. ^ コイワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  11. ^ オオイワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  12. ^ a b シロバナオオイワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  13. ^ ナガバイワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  14. ^ シロバナナガバイワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  15. ^ ヒメコイワカガミ 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)

参考文献

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、イワカガミに関するカテゴリがあります。
  • ウィキスピーシーズには、イワカガミに関する情報があります。

岩鏡(いわかがみ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/26 22:29 UTC 版)

ジャリア」の記事における「岩鏡(いわかがみ)」の解説

岩の側面過去映像映し出す呪文人探し時に使うが、その人物が映らない場合がある。

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