宗谷本線系統の改造車
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「国鉄キハ183系気動車」の記事における「宗谷本線系統の改造車」の解説
急行「利尻」前から2両目がキハ182形(札幌駅) 資材置き場として使用(2004年7月) キハ400系への組込改造 老朽化したお座敷車キロ29形・キロ59形の取替え用として、宗谷本線系統の急行列車に用いられていたキハ400形3両をお座敷車に充当するため、その補充措置としてキハ182形を1997年に混結可能とする改造を実施し、急行「宗谷」「サロベツ」「利尻」の指定席車として使用された。 ジャンパ連結器とホロ座とさん板をキハ400系の仕様に変更したほか、洗面台の後方に自車及びキハ480にサービス電源を給電する発電機を設置した。これにより、定員が改造前の68名から52名に減少している。また、発電機前の通路には、腰当てクッションを設置している。さらに、行き先表示機が使用できないため、側面中心部の窓の下部にサボ受けが設置されている。外部塗色はキハ400系と同一の濃淡グレー+赤帯とされた。車両番号の変更はない。 2000年3月の宗谷本線高速化完成による急行の特急格上げで用途がなくなり、2002年度に全車が廃車された。 改造車一覧(宗谷本線急行用)車両形式車両番号改造落成配置落成日除籍日最終配置備考キハ182形0番台キハ182-36 五稜郭 苗穂 1997年11月07日 2002年09月30日 函館 キハ182-37 苗穂工 1997年10月02日 キハ182-38 五稜郭 1997年12月16日 2003年03月31日 苗穂 特急「サロベツ」(2005年5月 / 稚内駅) 電源コンセント(2006年7月 / 琴似駅付近) 改装されたキハ183-1501車内(2020年8月) 増設された電源コンセント(2020年8月) 特急「サロベツ」・「利尻」用改造 2000年3月の高速化完成により、宗谷本線に新設された4往復の特急列車のうち、2往復の「スーパー宗谷」には新製のキハ261系を使用し、14系寝台車を連結する夜行列車「利尻」、その間合い運用の「サロベツ」の各1往復に本系列を使用することとなった。 当該列車に使用する編成はキハ261系に準じた内装に改装された。座席は新品に交換され、座席の配色は稚内方から1両ごとに赤・緑・青で統一される。車内の各側窓下に電源コンセントを増設している。指定席として使用する キハ183-1501 - 1503 と キハ182-501 - 503 は座席間隔を従来の 940 mm から 1,040 mm に拡大した。 稚内方先頭車となる キハ183-1501 - 1503 では、デッキ側の座席3列分を撤去してトイレ・洗面所と清涼飲料水の自動販売機を設置した。定員は キハ183-1501 - 1503 で68人から48人に、 キハ182-501 - 503 では68人から60人に減少している。 後年、デッキと客室間の自動ドアのタッチセンサー化・貫通扉のオートクローザー機構設置が行われ、指定席用の6両では暖房装置の強化が行なわれている。 2017年3月の宗谷本線特急列車運転系統再編後は、主に特急「オホーツク」「大雪」で運用されている。キハ183形(6両):1501 - 1504, 1555, 1556 キハ182形(3両):501 - 503
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