宗教の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 16:39 UTC 版)
^ 「諸教とは、神道系、仏教系、キリスト教系のそのいずれとも特定しえない教団をいう。すなわち、神道と仏教、あるいは神道と仏教とキリスト教など、複数の宗教が混合してできた宗教や、それらの宗教のいずれとも関係なく、独自に創唱された宗教などである。」「戦前、公認された宗教は、神道、仏教、キリスト教の三教のみであり、非公認の宗教団体は、行政上、「類似宗教」として扱われたのであった。宗教団体法では、教派、宗派、教団、寺院、教会以外はこの法における宗教団体としては認められなかった。ただし、これらの宗教団体以外に、教義を宣布したり儀式の執行を行う組織については、宗教結社として届出させるものとした。大正末期から昭和期にかけて、新宗教が多く出現しているが、これらは公認されている宗教団体の中に所属して活動したり、非公認の類似宗教団体として活動し、宗教団体法下にあっては宗教結社として活動するなどした。しかし終戦後、宗教法人令により宗教法人の設立が届出制になると、いわゆる新宗教も、それぞれ宗教法人を設立していった。」 したがって、解脱会(戦前は真言宗醍醐派に属した)や円応教のように神仏混淆(シンクレティズム)の宗教は「神道系かつ仏教系」とはされず、どちらとも特定しえないので「諸教」に分類される。また世界救世教のように神道、仏教、キリスト教いずれの要素も包含しているものや、天照皇大神宮教、GLAのようにまさに神道系、仏教系、キリスト教系いずれとも特定し難いもの、イスラム教のように神道系、仏教系、キリスト教系いずれでもないことが明らかな宗教も「諸教」となる。天理教は戦後自ら教派神道ではないと表明して「諸教」となり(後述)、パーフェクト リバティー教団は上部団体の神道教派から独立して「諸教」となっている。日本発祥の一部の新宗教と世界宗教であるイスラム教が日本の宗教行政上は同じ「諸教」になっている、という事実は非常に特徴的であるが、「諸教」なる分類が「戦前、公認された宗教は、神道、仏教、キリスト教の三教のみ」であり、いかなる教会・団体も必ず三教のうちどれかに属していなければ公認されなかった、という経緯を受けて新設された分類項目であることによるものである。 ^ 「天理教は、もと神道教派13派のひとつであったが、その後、自らの教団が神道でないことを表明したため、現在、諸教の中に含まれている。天理教系のほんみちも元は教派神道に数えられていたが、諸教に移った。」 ^ 「Q5 この統計表に用いた各欄について教えて下さい。A イ 系統は、由緒、沿革、教典、教義、儀式などから見て、また、各宗教団体の判断によって、整理の便宜上、神道系、仏教系、キリスト教系、諸教の4つとし、更に神道系を神社神道系、教派神道系、新教派系、仏教系を天台系、真言系、浄土系、禅系、日蓮系、奈良仏教系、その他、キリスト教系を旧教、新教としました。諸教には、神道、仏教、キリスト教各系統のいずれにも入らないと見なされる諸派を入れました。したがって、伝統宗教、新宗教などの分類によるものではありません。」
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