完全菜食における必須栄養素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 00:36 UTC 版)
「菜食主義」の記事における「完全菜食における必須栄養素」の解説
ビタミンB12やDHAやEPAは植物性の食品にはほとんど含まれない。完全菜食の場合、気を付ける必要がある栄養素もある。 ビタミンB12 詳細は「シアノコバラミン#吸収源」を参照 海外のベジタリアンのサイトの報告では、血清ビタミンB12値は、ビタミンB12欠乏症を悪化させる可能性のある有害なビタミンB12類似体もビタミンB12として計測されてしまうために、尿中メチルマロン酸を調査すべきで、海苔を食べることはビタミンB12の供給源であるという論文の結論に同意しないと主張し、その理由として統計上の有意差はないが改善もしていないためである。尿中メチルマロン酸を計測した研究は、1日あたり海苔を4グラム以上摂取していた4名は尿中メチルマロン酸の上昇を示さなかったことから、海苔を毎日4グラム以上摂取することで、ビタミンB12の供給源になることが示唆されている。 日本の女子栄養大学の研究では、161名の厳格な菜食主義者は、血圧、BMI、血清脂質が国民健康調査の同年齢より低いことが判明している。また、αリノレン酸から体内で合成されるEPA、DHAは血清中の濃度が低いが、よりきわめて重要なDHA量を反映する赤血球中では比較的多く、想定よりもリスクが低いことが報告されている。 その他の栄養素 ビタミンDは鮭、マグロ、メカジキなどに豊富で、日光を浴びれば体内でも合成されるが、長期的に食事からの摂取量が低く日光を浴びる時間が少ない場合や体内での変換や吸収に問題がある場合、牛乳を摂取しないタイプの菜食主義で欠乏症を起こすことがある。 ω-3脂肪酸は必須脂肪酸で、菜食では比較的少ない。
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