完全置換型の問題点とVADへの移行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 20:51 UTC 版)
「補助人工心臓」の記事における「完全置換型の問題点とVADへの移行」の解説
人工心臓開発の歴史は、1935年にチャールズ・リンドバーグとアレクシス・カレルにより試作され後の人工心臓の原型となった、世界初の完全置換型人工心臓(TAH)である「カレル・リンドバーグポンプ」に始まる。その後1957〜1958年にかけてクリーブランド・クリニック(英語版)にて阿久津哲造とウィレム・コルフ(英語版)により完全置換型人工心臓の初の動物実験が行われ、イヌに対して植込み実験を行い約1.5時間の生存に成功した。1960年代から人工心臓開発が米国の国家プロジェクトとして、マイケル・ドベイキー(英語版)およびプロジェクトの作成に携わった能勢之彦らにより開始され、同じく1960年代より始まった心移植の代替治療となることを目指して研究が進められた。しかし長期耐久性や血栓形成などの問題で当時の完全置換型人工心臓には限界があり、人工心臓開発の目標は完全置換型から、並行して開発が進められていた補助人工心臓へ移っていくこととなった。
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