女性の出生力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 21:11 UTC 版)
米国では初潮の平均年齢が約12.5歳である。月経後の少女でも、初潮後の最初の年は周期の約 80%が無排卵性月経(実際には排卵が起こらない)で、これは3年目に50%、6年目には10%となる。 閉経は、女性の中年期(48歳から55歳)に起こる。閉経期に、卵巣によるホルモン産生が減少し、最終的に卵巣の主要機能、特に子宮内膜形成(期間)が二度と起こらなくなる。これは女性の人生における妊娠可能段階の終わりと見なされている。 不妊治療薬や体外受精を使わずに妊娠を試みる女性には、次のような年齢と女性の出生力との影響が見られる。 30歳で75%は、1年以内に子供を産むのは終わりだと想像する。 91%は、4年以内に子供を産むのは終わりだと想像する。 35歳で66%は、1年以内に子供を産むのは終わりだと想像する。 84%は、4年以内に子供を産むのは終わりだと想像する。 40歳で44%は、1年以内に子供を産むのは終わりだと想像する。 64%は、4年以内に子供を産むのは終わりだと想像する。 妊娠を試みる夫婦の研究では良好な結果が出ている。ヨーロッパ人女性770人を対象とした2004年の研究では、35-39歳の女性の82%が1年以内に妊娠し、デンマーク人女性2820人を対象とした2013年の研究では、35-40歳の78%が1年以内に妊娠に至ったことが確認された。 米国生殖医学会に承認された報告書によると、特定の性交時期や体位および性交後の休息姿勢は出生力に大した影響を及ぼさない。性交体位に関係なく、精子は射精の数秒後に子宮頸管で見つけることができる。 排卵誘発剤や体外受精の使用は、高齢妊娠の機会を高めることができる。不妊治療による妊娠成功の記録は67歳の女性と記されている。2004年以降の研究で、哺乳類は従来考えられていたような有限数で生まれるのではなく、生涯を通じて新しい卵子を生産し続ける場合があることが示された。米国マサチューセッツ総合病院の研究者は、仮に人間でも卵子が毎月新たに作られるのなら女性生殖器の老化に関する現在のあらゆる学説を見直さなければならないと述べているが、2010年時点でこれは憶測である。 NPO団体マーチ・オブ・ダイムス (March of Dimes) によると「20-24歳女性の認識された妊娠の約9%が流産に終わった。同リスクは35-39歳で約20%、42歳までに50%以上に上がる」という。先天異常(特に染色体の数および配置を伴うもの)もまた母親年齢と共に増加する。先のNPOによると「ダウン症の赤ちゃんを身ごもるリスクは25歳で1340人に1人。30歳の場合は940人に1人。35歳だと353人に1人。40歳では85人に1人。45歳になるとリスクは35人に1人になる」という。
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